四国新聞の“報道”に抱いた違和感。衆院選「香川1区」ウォッチしたダースレイダーが解説
10月31日に投開票が行われた第49回衆議院議員選挙。自民・公明両党が安定多数の議席を獲得したことや、日本維新の会の躍進が話題となったが、みなさんはどのような感想をもっただろうか。
東京大学中退の経歴で、マルチに活躍するラッパー・ダースレイダー(44歳・@DARTHREIDER)の連載「時事問題に吠える!」では現代に起きている政治や社会の問題に斬り込む。
今回の衆院選では多くの選挙区でメディア予想が外れたことも話題になった。実際の選挙区ではいったい、何が起こっていたのだろうか。もともと接戦が報じられていた香川1区を訪れ、選挙戦をウォッチした本人が解説する(以下、ダースレイダー氏の寄稿)。
メディア予想が外れた東京と香川の選挙区
今回、僕が特に注目したのは、東京8区と香川1区でした。この2区ではどういったことが起きていたのでしょう。
この2区ではまず、選挙前からすでに“祭り”の気配が漂っていました。ちなみに、僕のいう祭りとは、非日常の状態を指します。善とか悪とか、仕事上の肩書きとか、そういったものがないまぜになって、一瞬ぐわっと高エネルギーの塊になった状態のこと。
ただ、それゆえに結果がどうなるか分からない。その意味で、僕は選挙祭りに関しては、いい方向に着地させられるかは候補者の力量にかかっていると思っています。
無敗の大物候補者が負けた東京8区
さて、東京8区は僕が投票をする区でもあるのですが、れいわ新選組の山本太郎さんが野党統一候補として立候補するというニュースが先に出ました。これに対し、立憲民主党で立候補予定だった吉田晴美さんやその支持者が「聞いていない」と反発し、山本さんが取り下げて吉田晴美さんが野党統一候補として立候補したわけです。
それで東京8区では、れいわ新選組・共産党も一緒になって吉田晴美さんをみんなで推していこうとなりました。吉田晴美さんの街宣に山本太郎さんが参加したり、共産党の候補が横に並んで一緒に街宣したりしてね。
雨降って地固まるとはこのことです。ただ僕はこの件に関する立憲民主党幹部の言動にはやや懸念を抱きました。現場を読み違えているのでは?と感じたのです。そして山本太郎さんのスピーディーな決断と動きは逆にさすがだと思いました。
しかし、東京8区は僕が有権者になってから20年以上、石原伸晃さんという自民党の候補が必ず当選している選挙区なのです。そんな区に対抗馬が盛り上がってくるというだけで、祭りの気配はしてきていました。