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四国新聞の“報道”に抱いた違和感。衆院選「香川1区」ウォッチしたダースレイダーが解説

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対照的だった平井陣営の様子

 さて翌日31日、僕らは選挙結果を平井陣営で見ることにしました。というのも、記者たちが投票締め切り後すぐに結果が出るかもしれないと事前にざわついていたからです。ただ、平井さんの事務所はマスコミ関係者しか入れず、僕とプチ鹿島さんは外から20時、つまりゼロ打ちの段階で、小川さんの当選結果を見ることになりました。

 20時の段階では平井さんは事務所にいなかったのですが、平井陣営は小川さんが勝ったと報道しているのに、何の反応もないんです。不思議な静寂が会場を包んでいます。外ではプチ鹿島さんがスマホを見て「あれ? 小川さん当確出てる! 圧勝だ!」と言い出して、周りは少しざわつきましたがそれでも反応は鈍い。そうして30分ほどしてから平井さんが車で来て、事務所入り口まで乗りつけて負選の弁をパッと述べてまたすぐに去って行きました。

 その後、僕らは小川事務所に向かったところ、小川さんがいろんな人たちと話をしているところに合流しました。そこには四国新聞の記者も取材に来ていたので、せっかくだから小川さんの町川さんに対する出馬取り下げ要請の記事で、なぜ小川さん本人に取材しなかったのかを伺いました。ちなみにこのときは同じ部屋に当の小川さんもいます。

なぜ選挙の報道姿勢を答えられないのか

当選した小川淳也氏と

当選した小川淳也氏と

 すると、その四国新聞の記者は「ここでは答えられないので会社に来てほしい」とのことでした。翌日行く旨を約束してうかがったところ、総務部の広報担当の方が出てきて「記事を書いた当該記者がいないので答えられない」と言うので、御社の政治部としてどういう方針なのかという質問をしても「政治部は全員出払っていてお答えできない」と。

 で、最終的には「FAXで問い合わせてほしい」と言うんです。僕らは会社まで来ていて、目の前に広報担当がいるのに、しかも、2021年にFAXですよ! 平井さんは実初代デジタル大臣でデジタル化によって行政のスムーズ化を図るというスタンスなんですけど、その一族が経営する四国新聞社は問合せをFAXで送れということなんです。

 それで僕らは四国新聞に対して、「町川さんの出馬取り下げ要請に関して小川議員本人に当てなかった理由を教えてほしい、そしてそのような記事でいいのか」という旨の文面のFAXを作成して、11月1日にコンビニから送りました。回答の締め切りは11月4日の18時。このあたりの詳細はプチ鹿島さんとやっている「ヒルカラナンデス」で誰でも見られるんですけど、その回答は11月4日の17時59分に1行「当社としてはこの取材方法に問題はない」とだけ返ってきました。

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