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悪用厳禁!依頼を断られない「会話のテクニック」を心理学のプロに聞く

学び

リモートでも接触頻度は増やせる

――コロナ禍という影響により、出社がリモートといったことでコミュニケーションが取りづらいようになっていますが、リモートでも「ザイアンスの法則」は有効ですか?

神岡:接触頻度はしょっちゅう会うだけでも良いんです。姿をわざと見せることも効果的ですね。LINEやメールでのちょっとした相談をするといったやりとりでも良いです。覚えていてほしいことは、人間にとって一番嫌うことは「脅威」です。安心安全でいたいために、自分に対して怒る人などといった自分に脅威を与える人には近寄りたくないものです。

 常に笑顔でいる、丁寧な言葉遣いでいるといったことを心がけてその脅威というものを取り外していく必要があります。これらを覚えていると、新入社員になった時や転職した時に仲良くなるコミュニケーションとして活用ができると思います。

NOをYESに変える裏コミュニケーション

怪しい男性

――今回の本はどういった読者を想定されたでしょうか?

神岡:学生さんとか会社員のかたをメインとしてコミュニケーションのやり取りの際に役立つ心理テクニックを書いたものとなっています。例えば「NOをYESに変える」。普通に頼み事をしただけでは断られてしまうようなことを上手く受けてもらえるようにするようなことですかね。

――心理学を利用していく中で注意すべきことはなんでしょうか?

神岡:接触頻度を上げていくうえで、人に嫌われるようなことをしてはいけません。人間が一番嫌うことは「脅威」と言いましたが、無視や拒絶、反対することは全て脅威になります。相手からの提案に「でもさ……」と逆説の接続詞を使い最初から否定することはしてはいけません。

 納得できないようなことがあれば、「それは面白いですね。ところで質問なんですけど……」といったように肯定的な返事をしておいて質問をしたほうが良いです。そうすることでお互いの意見のすり合わせだってできる。特に上司との関係ではこれが大事ですね。

<TEXT/Terumin>

【神岡真司】
ビジネス心理研究家。日本心理パワー研究所主宰。著書に『だから、「断ること」を覚えなさい!』『ヤバすぎる心理術』など。最新の著書は『思い通りに人をあやつる心理テクニック101』(フォレスト出版)

編集兼ライター。趣味は食べることと散歩すること。常に脳内の8割はご飯が独占中。

思い通りに人をあやつる心理テクニック101

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