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パラ陸上日本代表、佐藤友祈が実現したい「新しい応援の形」

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同世代には「夢や目標をあきらめないで」

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——最後に、20~30代の挑戦を続ける若者たちにメッセージをお願いします。

佐藤:新型コロナウイルスの影響で、多くの方々が夢とか目標をあきらめてしまって、制限がかかった生活に生きづらさを感じていると思います。僕はいろいろなところで、「僕も皆さんと同じ」とお伝えしています。

 障害者と健常者というくくりのなかで、僕はただ、両足が動かないだけ、立って歩くことができないだけ。左上肢に麻痺があって左手が上手く使えないだけなんです。

 世の中の皆さんは今、コロナウイルスの影響で、会食を避けなければいけなかったりとか、デスクワークをしなきゃいけなかったりと、自由な行動ができない。でも、それらは僕が普段から感じている制限なんですよね。

 だけど、僕らはそこで「どうやったら行動できるか」を常に考えています。だから、できないことを嘆くのではなくて、どうやったらより良い形で生活していくことができるのか、ライフプランを立てることができるかを。みなさんも自分の夢や目標をあきらめずに、叶えてほしいなと思います。

<取材・文/佐藤文孝>

【佐藤友祈】
1989年、静岡県生まれ。21歳の時に脊髄炎の影響から車いす生活に。2012年ロンドンパラリンピックを見て陸上を始め、4年後のリオパラリンピックでは400m・1500mで銀メダルを獲得。2021年にプロ転向を表明。Twitter:@sato_paralympic

新潟県在住。Jリーグ、プロ野球、大相撲やサッカーW杯、オリンピックなど多くのスポーツの現場に足を運び、選手、競技から伝えられる感動を文章に綴っている

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