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元マクドナルド社長が“タピオカ屋”になったワケ「30年前のアップルと似ている」

ビジネス

20代は何でも挑戦し、経験値を高める

 経営者として幾多の修羅場を経験し、乗り越えてきた原田氏は、20代でやっておくべきことについて「若いうちは失敗していいので、とにかく何でもやることが大事」とし、次のように語る。

今の仕事が合う、合わないとか関係なしに、まずは目の前の仕事に没頭すること。そして、何でも吸収すること。20代でいろいろと経験し、30代で方向性を定め、40代で成し遂げるといいますが、20代でやったことは絶対、後に活きてきます。もしかしたら、いい仕事よりも、クレーム対応のような半ばツラい仕事のほうが経験値を得られるかもしれない。私自身も大学では全く勉強しませんでしたが、社会人になったときはとにかく必死に勉強したのを覚えています。

 その時に『不可能を可能にする、非常識を常識にする』といった不屈の精神を学んだからこそ、経営者としての振る舞いやメンタルの保ち方にも繋がったと思っている。誰でも社会人になればチャンスはあるので、あとはどうチャンスを手繰り寄せるかです。平凡に仕事をこなすのではなく、“期待以上の成果を上げる”ことで、チャンスは向こうからやって来るのではないでしょうか」

目指す未来は「カフェ業界でトップ3」

ゴンチャ

 最後に今後の展望について原田氏に聞いたところ、「私が退任しても持続可能なビジネスモデルを確立する」と抱負を立て、ゴンチャの目指す将来像については「カフェ業界のトップ3に入りたい」と意気込む。

「アジアンティーカフェをもっと日本に普及させ、カフェ業界のトップと肩を並べるくらいの規模までもっていきたい。そのためには、ゴンチャの成長戦略を支える優秀な人材を集めるのが不可欠だと考えています。アップルの黎明期も、型破りな社員同士が協力して会社の成長を創り上げてきたからこそ、良い会社として認知されるようになった。また、マクドナルドは飲食業界のジャイアンツとして多くのお客様に支持され続けている。ゴンチャも同じように成功できるよう尽力し、ブランド価値を高めていきたいですね」

 今後は店舗展開のほか、自宅でもゴンチャを楽しめるような物販等も企画しているという。原田氏が手腕を振るうゴンチャの今後に目が離せない。

<取材・文・撮影/古田島大介>

1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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