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タスク管理のプロに聞く「うっかり忘れ」を防ぐ3つのコツ

学び

ステップ2:月曜日AMの3分間は整理の時間

 毎週月曜日は週の始まりなので、定例会議が入っていたりと忙しい方も多いでしょう。ただ、この月曜日の午前中の使い方が1週間の中でとても大切な時間です。

 まず、今自分が抱えているタスクを進捗別に次の3種類に分類し、自分が抱えているタスクの全体量を洗い出します。

・完了タスク
・進捗中タスク
・未完タスク

 次に、進捗中タスクと未完タスクにあるものが、それぞれどれくらいの時間(工数)がかかるのか、見積もりを立てます。このとき「◯◯さんにメールを送る」「ミーティングの日程を調整する」などできるだけ業務を細分化して一覧にしておきましょう。

 例えば、提案に必要な競合会社のリサーチを上司から依頼された場合、何社を対象にリサーチするのか、どこまで深い情報を調べる必要があるのかによって、かかる時間は大きく違ってきます。

 進捗中タスクのうち、A業務については進捗50%でこれまでかかった時間は3時間だから、残り50%も3時間で終わる見込み、という具合です。

ステップ3:作業時間もカレンダーに入れて見える化

カレンダー

 タスク一覧を整理したら、進捗中タスクと未完タスクを1週間のうちどこでやるかをスケジュールに落とし込みます。会社や部署でスケジュールを共有している場合は、会議や打ち合わせ以外の“作業に費やす時間”も登録しておきましょう。

 作業時間を登録する目的は周りの人に自分はいま何のタスクをやってるのかをアピールすることです。

 スケジュールが空いていると「あれ? いま時間空いてるのかな?」と思われて、追加の業務依頼が来てしまうことが多々あります。自分のペースで仕事を進めていくためには、自分が今どんな仕事をしているのかを見える化しておくことが重要です。

「いやいや、そんなスケジュール通りになんて行かないよ」と思いましたか? そうですね、途中で上司や先輩から予期せぬ業務を依頼されることも多いでしょう。その対処法としては、余白時間を設けておくことです。

 上司から予期せぬ業務依頼があることを前提に余白時間を設け、そこを突発業務をこなす時間としてあらかじめ確保することをルール化しておきます。そして、その時間もスケジュールに登録しておきましょう。

 それ以外に、予定通りに進まなかったタスクをキャッチアップする余白時間もとっておきましょう

 私の場合は、水曜日と金曜日に各2時間ずつ余白時間を取っています。水曜日は一度状況を整理しスケジュールを立て直しや突発業務をこなし、金曜日は遅れている分を取り戻す時間に充てています。

タスク管理

筆者のスケジュール管理はこのようなイメージです

 期限を守って、「こいつ……デキるな!」と思わせるには、まず自分の業務スピードと業務量を把握することが大切です。この「把握力」があれば、上司からの予期せぬ依頼でキャパオーバーなんてことにならずに、スマートに対応することができるはずです。

<TEXT/秋沢祟夫>

1981年生まれ。株式会社ニット代表取締役。2015年3月にチーム制オンラインアシスタントサービス「HELP YOU」を開始。現在約400名のアシスタントのマネジメントを行う

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