優秀な若手社員、コロナ禍のなかで転勤したら「予想外に苦戦した訳」
今まで通りストレートな意見をぶつけたが
初めての会議はオンライン会議でした。参加者は平井さんよりも社歴の長めの先輩ばかりで、実際に顔を合わせたことのない人ばかりだったようです。
「前年度までのデータを分析した上で、長野時代と同じく思ったことはガンガン意見を伝えました。しかし、それが大きな失敗だったんですよね」
今まで通り積極的に意見を出した平井さん。一体何が問題だったのでしょうか?
「発言後に散々怒られましたね。店舗を実際に見ていないのに勝手なことばかり言うなって……」
直接顔を合わせていれば…怒られた理由
やっていることは長野時代と変わらないはずなのに、なぜこんなにも先輩方を怒らせてしまったのでしょうか。
「長野の時も最初は怒られてばかりでしたが、直接顔を合わせていれば、お互いの人間性や一生懸命取り組んでいることも伝わったのだと思います。ただ今回は、会ったこともない若手に好き勝手言われた形になってしまったんです」
オンライン会議後も、実際に会える機会がなかなか作れないので、平井さんはリカバリーもできない状態で苦しむことに。いずれ挽回できることを祈りつつ、今はなるべく大人しくしているそうです。リモートワークではいつも以上に言動に注意が必要かもしれません。
― 特集 新型コロナ・若者の憂鬱 ―
<TEXT/ホンマカズヤ イラスト/デザイア恵利>