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優秀な若手社員、コロナ禍のなかで転勤したら「予想外に苦戦した訳」

学び

念願叶って東京エリアの担当になるが

 長野で担当した2年間、新人とは思えない優秀な結果を残した平井さん。同期の中でも最初に東京行きの声がかかったそうです。

「辞令が出た時は嬉しかったです。東京に行けることはもちろん、早い段階での転勤は上から期待されている人材だと聞いていましたから。出世コースでもひとつ頭を抜け出せた気がしたんです」

 しかし事態は急転します。2020年3月にワクワクしながら引越しを済ませたものの、コロナの影響が差し迫っていました……。平井さんは勤務地である本社に一度挨拶で顔を出したその場で、リモートワークになることを告げられました。

「リモートワークといっても、転勤直後はできることがほぼないんです。自分が担当になるエリアの店舗の位置をウェブ上で確認したり、前年度までの売上や明細などチェックしていました。しかし毎日パソコンに向かう時間が取れていればすぐに終わってしまう作業です。各店舗への訪問も当面禁止されていたので店舗の状況を見にいくこともできません」

イレギュラーな業務に取り組むことに

引越し

 本来の業務を行うことがほとんどできなくなってしまった平井さん。しかし世間では急激にリモートワーク導入のための設備需要が高まり、平井さんも一時的に法人向けの新規回線契約やオンライン会議の設備導入の案内を行うことになったようです。

慣れない作業で神経をすり減らしましたね。相手側の担当者も急な対応でカリカリしていたので慎重に対応していました」

 イレギュラーな対応に追われながらも、本来の業務である店舗マネージメントの準備は着々と進めます。東京エリアでは毎週マネージャーが集まる会議があり、平井さんも着任した翌週から参加する予定になっていました。

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