仕事用LINEは本名で登録するべき?「おじさん職場」で働く20代社員の悩み
ビジネスの現場では、やりとりに手間のかかる電話やメールに代わって、チャットツールが導入される事例が増えています。
通常ならSlackやChatworkなどのビジネス専用に開発されたチャットツールが使われるものですが、なんと私用のLINEを仕事の連絡に使っている企業もあるそうです。
サクマさん(28歳・仮名)が新卒で入社したのは、社員が50人ほどの小さな会社でした。上層部がITに疎いオジサン世代ということもあったせいか、業務連絡にLINEが利用されていました。
私用のLINEを仕事で使うのはアリ?
「導入費用を掛けたくないという理由で、私用のアカウントで業務連絡をさせられていました」とサクマさんは言います。
しかし、セキュリティ面で不安は大きいものの、連絡手段がLINEに一元化できるため、必ずしも悪いことばかりではなかったそうです。
「でも、結局、それはあまり良い方法とは言えませんでしたね」
サクマさんは、学生時代からネット上で趣味の活動をしていました。ツイッターのフォロワーが1万人ほどおり、顔出しをして活動をしています。また、インターネットを介した友人の多くはLINEで繋がっています。それだからこそ、困ったことがあったそうです。
アカウントの名前を本名にするように指示
「LINEのアカウントを本名にしなければいけないと上司に強く言われたのです。これには困りました。プライバシーの観点からも望ましくないと抵抗したのですが、『ビジネスで使うのだから本名にしておくのが当たり前』と一蹴されてしまって…」
LINEの名前は、あだ名などの個人が特定できないものにしている人が大半だと思いますが、仕事として使う上では当然好ましくありません。
ネット上で繋がったため、本名を知らせていない友人も多いサクマさんは困ってしまいました。LINEには相手によって名前を使い分けるなどの機能は現在のところ、実装されていません。
そのため、サクマさんは、仕事用に新たに格安SIMを自費で契約して、プライベートと仕事用でアカウントを分けたそうです。手痛い出費でしたが、彼にとって、それだけネット上の繋がりは大切なものでした。