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東京メトロとNTTが協業。混雑緩和は期待できるのか

ビジネス

TDMで円滑な輸送サービスの実現を目指す

 2020年は7月22日から8月9日まで東京オリンピック、8月25日から9月6日まで東京パラリンピックが開催される。国内外に関係なく、多くの人々が東京に集結するものと思われる。

 東京メトロでは「大会期間中における会場最寄り駅や列車の混雑緩和が課題」と認識しており、山村社長によると「駅員などの増員、列車の増発で対応する」という。配布された資料を見る限り、下記の駅は混雑率が高くなると見込んでいる。

○国立競技場、東京体育館最寄り駅
外苑前駅(銀座線)、青山一丁目駅(銀座線、半蔵門線)、北参道駅(副都心線)
 ※他社線ではJR線千駄ケ谷駅、都営大江戸線国立競技場駅

メトロ

都営地下鉄は東京都交通局が運営する(写真は都営浅草線の車両)

○代々木競技場最寄り駅
明治神宮前駅(千代田線、副都心線)
※他社線ではJR線原宿駅

 このほか、各駅の混雑予想、駅間混雑情報の発信を適時、的確に発信する予定だという。

メトロ

東京メトロの自動改札機の入出場データーとNTTドコモのモバイルデーターを融合させ、混雑状況の予測、交通経路の最適化を図る

 東京メトロとNTTでは、混雑緩和、円滑な輸送の実現に向け、混雑していないルートの予測、交通経路最適化の実現に向けて、協力してゆくそうだ。

 東京オリンピック、パラリンピック終了後も混雑分散の促進、列車の増発、駅係員配置の最適化に活用し、大規模イベント時の円滑な輸送サービスの提供につなげていく模様だ。

地下鉄とシェアリングサイクルでMobility連携

 東京メトロでは、通勤、生活、観光などで多様な移動目的、多様な乗客のニーズに対して、様々な交通手段を一元的かつシームレスに提供するサービスの実現に取り組んでいる。今回のNTTとの協業では、Mobility連携として、地下鉄とシェアリングサイクルのシームレスな移動サービスも提供するという。

 移動サービスの連携のみではなく、オフピーク通勤や健康のための地下鉄とシェアリングサイクルを組み合わせたサービスの推進及び促進、観光エリアの回遊性向上に取り組むとのこと。

 澤田社長によると「現在、NTTドコモの『バイクシェア』は発足から会見時まで59万人が利用している」という。2018年は810万回を記録。2019年は1000万回超(直近1か月で100万回)を見込んでいるそうだ。東京メトロと協業を行なうことで、健康保険へのサポート、東京の街の魅力向上に寄与するねらいがある。

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