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「いいね!はもう欲しくない」28歳OL社長が大事にする“身の丈感”

学び

 日本経済新聞社が大手企業を対象に行なったアンケート調査(5/20)によると、回答を得た120社のうち約5割の企業で、従業員に副業を認めていることがわかりました。

 そんななか注目を集めているのが、本来の仕事と並行して、余暇を使用して投資や起業など第二の活動も行う「パラレルキャリア」という新しい働き方です。

キャリア

※画像はイメージです

 大手電機メーカーで会社員として働きながら、大学時代に起業した「ハピキラFACTORY」では社長業もこなし、慶應義塾大学大学院特任助教としても働く、正能茉優さん(28)前回の創業までの話に続き、今回はパラレルキャリアを維持するヒントを聞きました。

 今回の取材は5月13日、インターネット証券・FOLIOの甲斐真一郎社長とともに、正能さんが登壇したLINE アプリ上で500円から積立投資ができる「ワンコイン投資」サービスのトークイベント直後にLINE本社で行いました。

「好きなことを、好きなバランスで、好きなだけ」

――起業経験が就職、転職で有利に感じたことは?

正能茉優(以下、正能):「どうなっても、食べていけるかな」と思えることですかね。万が一、内定がもらえなくても自分でお仕事すればいいので、「人生の主導権が自分にある」と思えることはメリットだと思います。

――パラレルキャリアは忙しそうに見えますが、みんなにおススメしたいですか?

正能:私は特に、パラレルキャリアを推奨しているわけではないんです。私は自分の働き方を「ビュッフェキャリア」と呼んでいるのですが、「好きなことを、好きなだけ、好きなバランスでやる」のが幸せのポイントだと思うんですよね。

 パラレルキャリアというのは、好きなことややりたいことが複数ある人が、「並行してどちらもできたらいいな」というのが前提で、それが結果的にパラレルキャリアになっている。結果論なんです。

――好きなことを継続したら、パラレルキャリアになったという因果関係なのですね。

正能:ですね。わかりやすく言うと、ラーメンライスみたいなイメージで、「どちらも食べたいから」ということが前提となっています。でも、ラーメンライスって、どちらもフルサイズだとおなかいっぱいになっちゃうじゃないですか。だから「これくらいならおいしく食べられる」という美味しく食べられる量を把握する必要はあると思います。

 ただ一方で、どんなに考えても、食べてみないとわからないところも。だから、やりたいことが複数ある場合は、実際にやってみて、仕事の量を減らしたり、種類を減らしたり、一人ひとりに合ったやり方を見つけるのが大事ではないでしょうか。

パラレルキャリアのメリット・デメリット

正能茉優

「ハピキラFACTORY」正能茉優(しょうのう・まゆ)さん

――では、そのうえで恐縮ですが、正能さんが思う、パラレルキャリアのメリットを教えてください。

正能:メリットは出会える人の幅が広いこと。社員と社長の立場では会える人も違いますし、会社員の仕事で仲良くなった人とハピキラの仕事を一緒にしたり、職場でハピキラの事業について相談したり、関係性を行き来するのが楽しいです。

――デメリットはどうでしょう?

正能:うーん、デメリットを感じるくらいならやめていると思うので、ないですね。あえて言うなら、毎日が夏休みの最終日みたいな人生になること。「仕事の種類が多い=締切が多い」ということなので、毎日何かに追われてはいます(笑)。

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