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入社してすぐ辞めた新入社員たちの、言い分と「その後」

学び

ブラック企業という言葉が広まってくれて助かった

「ブラック企業という言葉が広まってくれたことが大きかったです。面接で『なぜこんなに早く辞めたの?』と聞かれ、どれだけ過酷な状況で働いていたか訴えたら、『それは辞めても仕方ない』と納得してくれて、助かりました。結果、ポテンシャル採用の枠で採用してくれました」

 彼は現在、その面接で採用された人材会社で営業職に就いている。1社目を辞めたことへの後悔は一切ないという。

「バカのひとつ覚えみたいに『根性』とか繰り返す大人もいますけど、選択肢がたくさんあるんだから、自分に合わない環境だと思ったらすぐにでも辞めるのが正解です。実は辞めたときに親から『1か月で会社の何が分かる?』と聞かれましたが、分からなくても自分がツライのは分かる。大人の迷言なんて無視するべきだと思います」

転職サイトのメルマガが気持ちを揺さぶる

 現在、都内のベンチャー企業で契約社員として働く浅川敦さん(24歳・仮名)は、「転職サイトのメルマガがきっかけで会社を辞めた」と話す。

「新卒で保険会社に入りましたが、第一志望じゃなかった。あと、僕は企画の仕事をしたかったんです。保険会社では営業部に配属されてしまい、既存の商品を売り込むだけで、まったく面白くなかったですね」

 入社して2週間。浅川さんは大手転職サイトに複数登録した。

「希望の職種や業界を選んで、自分の経歴とかを書いて登録しておきました。まあ僕の経歴じゃスカウトなんて来るわけなかったけど、いい会社があったらすぐに乗り換える気でいました。そんなことを毎日のように思っていたら入社して2か月で、某転職サイトからのメールが来たんです」

 そのメールは「浅川さんにオススメ。企画職の募集を行っている企業特集」なるものだったそうだ。こんな文章を本気で受け止めてしまう人は、なかなかいない気もするが――。

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