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東京メトロが進める「バリアフリー化」の現在地。盲学校生徒から提言も

開発中のナビシステム「shikAI」を体験した!

 改札付近へ移動し、東京メトロが実用化に向けて開発中の「shikAI」を生徒が体験する。

 shikAIはスマートフォンのアプリとQRコードを用いたナビゲーションシステム。「直進1メートル」、「右7メートル」などの音声が流れ、駅の目的地まで案内するもの。東京メトロによると、2018年に有楽町線辰巳駅で5か月間実証実験が行なわれた。

 QRコードは、注意喚起及び警告をうながす点状突起の「警告ブロック(点状ブロック)」に設置。歩いている最中にスマートフォンでQRコードを読み取ると、画面に位置情報が表示される。

 生徒がスマートフォンをもって実際にshikAIを使ってみると、ほとんどは、QRコードつき警告ブロックで立ち止まり、次に向かう針路を確認していた。みな、道を間違えることなく、目的地へたどり着いた。

 shikAIの課題はいろいろあるようだが、1日も早い実用化を切に願う。

認定NPO法人ことばの道案内の講義も実施

東京メトロ

東京メトロによると、2012年からNPO法人ことばの道案内と連携しているという

 場所を教室に変え、認定NPO法人「ことばの道案内」の講義が始まる。

 講師の男性は視覚障害者で、ホームで3回転落。1回は非常ボタンのおかげで命拾いしたという。力説したのは、おもに2つの点。

①交通系ICカード
 Suica、PASMOなどの交通系ICカードの普及で、鉄道を利用する視覚障害者が増えたという。以前は活字を把握するだけでも困難で、券売機できっぷを買うだけでも大きなハードルだったそうだ。

 交通系ICカードにより、障害者の行動範囲が広がった。そして、鉄道事業者もエレベーターなど、彼らを助ける設備を整えている。

②ホームドア
「すべての人にとって、ホームドアは大切なんですよ」。講師はそう語り、JR東日本山手線などでホームドアが順次整備されたことを評価する一方、大手私鉄の進み具合が遅いことに不満を漏らす。

 ホームドアを設置するには、ホームの改良工事など、多額の費用を要するため、国や自治体に補助を求める鉄道事業者が多い。参考までに、東京急行電鉄は、自治体の同意が得られない場合、自費で工事を行ない2019年度までの完了を目指すとしている。

東京急行電鉄

東京急行電鉄では、3路線でホームドアの設置を進めている(筆者撮影)

 ことばの道案内は、「ホームドアのない駅で、どうやったら危険を除去できるか」という難問に対して、「言葉(音声)で説明すること」を発案。東京メトロなどの協力により、「ことばでわかる駅情報」を開設した。駅概要、路線情報、乗り換え路線、施設情報、その他の道案内が盛り込まれている。

東京メトロ

携帯電話を使い、「ことばでわかる駅情報」を実演

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