「今日は3レグよ」の意味は?客室乗務員が機内で使う“CA用語”
飛行機ほど、好奇心をかき立てられる乗り物はない。何度も乗っていると、つい見過ごしがちになるが、一歩踏み込んで観察すると、飛行機が謎や不思議の宝庫だということに気づくだろう。あの大きな機体には、数々の疑問が詰め込まれているのである。
なぜ飛行機はいつも1万メートルの高さで飛んでいるのか? 出発時の燃料をあえて満タンにしない理由は? 飛行機にまつわる謎や不思議を網羅した『最新版 飛行機に乗るのがおもしろくなる本』(著・エアライン研究会)より、客室乗務員が機内で使う“CA用語”などを紹介する。
航空会社が共同で飛行機を飛ばすコードシェア
コードシェアとは飛行機の共同運航のこと。つまり2社以上の航空会社が共同で航空輸送を行なうことだ。共同運航の形態にはさまざまな形があるが、1社が機材や乗務員を提供し、もう1社がサービス面を提供して、座席は比率に応じて配分するパターンが多い。
ただし最近では一方が機材からサービスまですべてを提供。もう1社が便名(コード)だけをシェアして座席を配分する方式が増えているという。
そもそもコードシェアは、1986年、航空会社の資金やコストなどの負担を削減するためにはじまった。国際線の場合、双方の国の航空会社2社が運営するほどの需要が見込めない場合、2社が共同運営することによって機材やコストにかかる費用を節約できる。
コードシェアは乗客にとって不便な面も
このようなメリットから、昨今では各社とも自社のフライトを補完するために積極的にコードシェアを進めている。航空会社にとってメリットの多いコードシェアだが、一方で乗客にとっては不便な面もある。
たとえば、同じ便のチケットを2つ以上の航空会社で販売するため、航空会社ごとに搭乗手続きを行なうことになる。そのため同じ便に乗る人に続いてチェックインカウンターに並んでいたら、自分が手配した航空会社ではなく、もう一方の会社のカウンターだったというケースも起こる。
また、日本の航空会社とのコードシェア便に乗ったところ、海外の航空会社の乗務員だったため日本語がわからず困惑したという話も聞く。もちろん仕方のないことなのだが、事情を知らないととまどう人もいるだろう。日本の航空会社のほうが安心だという人は、あらかじめ機体や乗務員がどこの航空会社なのかを確かめてからチケットを購入するようにしたほうがいい。