JR列車初の防犯カメラが内蔵された新幹線は?否定的な声の中で狙いは
なぜ“ミニ新幹線”と呼ばれるのか!?
目に見える最大の違いは、踏切ではないだろうか。通常高速運転では緊急停止が難しいので新幹線と道路とは必ず立体交差とされ、踏切はひとつも存在していない。ところが、山形・秋田新幹線の路線には踏切がある。遮断機の向こうを新幹線が通るという光景は、じつに珍しい光景なのだ。
山形・秋田新幹線は、東北新幹線と直通運転はしているものの、車両を新たに開発して在来線の軌道幅を1435ミリメートルに広げ、新幹線と直結できるようにした、あくまでも在来線である。
通常ならば、在来線と新幹線のホーム間の移動は時間がかかる。大きな荷物を抱えて旅行する際などは、それが心理的圧迫になっていた。しかし、山形・秋田新幹線ならば、一度座席に着いてしまえば乗り換えなしで首都圏まで行けるのである。
山形・秋田新幹線を「新幹線」と呼ぶのは、新幹線との直通をアピールしたいJRの営業方針から始まったことであるが、今や利用者からも、両線は新幹線として親しまれているのである。
「さくら」「つばめ」の内装は和風!
九州新幹線は、2004年に、新八代~鹿児島中央間の137.6キロメートルの区間で先行営業が開始された。在来線で長らく親しまれてきた特急の名を引き継いだ「つばめ」だ。車両はアップダウンの多いこの区間用に開発された800系であり、最高運転速度は時速260キロメートルである。
その後、2011年3月に博多までの全線が開業。新たに導入されたN700系・8000番台による「さくら」「みずほ」が山陽新幹線経由で新大阪駅まで乗り入れた。800系は九州新幹線内の「さくら」「つばめ」として使用されている。
800系の外観はロングノーズの真っ白なボディに赤と金のストライプというシャープなデザインである。「九州新幹線ならではの車両」と人気を集めているのが、その内装だ。新幹線といえば機能的でスマートな内装が特徴とされてきたが、800系はそこに「和」のコンセプトを取り入れている。