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ゲーマーじゃない普通の女性が「LINEの超人気ゲーム」を作れた理由

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 そんな“凡人”だと思っている彼女が決めているルールは、「興味がないこともやる」というもの。

「好きなことを選び取るということは、それ以外のことを排除して生きていることになる。なるべく多くの可能性を排除しないためにも、興味がないことでもとりあえずやってみる」と、番組内でそのスタンスを語りました。

国内の市場規模は拡大するものの…

スマホ ゲーム 女性

 一般社団法人日本オンラインゲーム協会が発行する「JOGAオンラインゲーム市場調査レポート2016」によると、スマホゲームの国内市場規模は拡大を続けており、2014年は約7360億円ほどだった市場規模は、2015年は約9453億円にまで増大しています。

 ただ、内閣府と三菱総合研究所が発表した「スマホゲームの動向」に関するデータによると、「スマホゲームにお金を支払ったことがない」と回答した人は全体の7割を超えていました。

 また、お金を支払ったことがあると答える人の中でも、62.7%の人が毎月1500円未満の少額に留まっています。支払総額を見ても、過半数が1500円未満です。

 一方、スマホのゲームの1週間当たりの利用頻度を見ると、約7割の人が「毎日」もしくは「ほとんど毎日」スマホでゲームをしています。

 ここから浮かび上がってくるのは、市場規模は拡大しているものの、ゲームをプレイする人はお手軽に、課金を最小限に済ませて楽しみたいというニーズです

 そのような市場の状況では、彼女のようなゲームに詳しくない人の肌感覚が、ユーザーのニーズを正確に掴み取るためには不可欠ではないでしょうか。ゲーマーではない一般人の感覚を持っていたことが、ヒット作を生み出す要因になったのかもしれません。

彼女のルールに共感の声が多数!

 インターネットでは彼女に対して、共感の声が多く上がっていました。

「好きなことは見つけられなくても、それでも続けるって言うところに共感した」
「自分も同じことで悩んでいたから、解決の糸口が見えた気がする!」

 人生を賭けてひとつのことに打ち込んでいる人が注目されがちですが、そのような「好きなこと」に出会える人はとても少ないでしょう。

 ただ、彼女は自身を「凡人」と評価していましたが、目の前のことを一生懸命やって、しっかりと結果を出すということ自体がなかなかできることではありません。

 スマホゲームに限らず、スマホアプリには一般利用者の視点というものがこれまで以上に重要になってきます。彼女が次はどのようなゲームをリリースするのか楽しみです。

<TEXT/湯浅肇>

写真をメインに数多くの時事ネタやマルチメディア関連の記事も執筆。常に斬新な切り口で情報発信を目指すアラサー男子

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