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ブリヂストン、大規模リストラから増収増益で復活。大手企業社員にも“冬の時代”か

ビジネス

大規模リストラを好感する株式市場

ブリヂストン

©Ricochet64

 他の企業も次々とリストラに乗り出しています。富士通は希望退職者募集を行い、2022年3月に3000人が応募したと発表しました。対象者は50歳以上の幹部職員。

 これにより、皮肉にも富士通の株価は上昇しています。3月8日の終値は1万5160円でしたが、3月30日には1万8875円まで24.5%上がりました。非情な株式市場は固定費の削減効果が大きいと評価したのでしょう。

 2019年1月に米投資ファンドであるカーライル・グループに買収されたオリオンビールも2022年3月に希望退職者を募集すると発表しました。対象者は30歳以上の社員で、正社員や嘱託、無期契約社員も対象です。事業環境の変化によって組織を軽くする必要があるとの説明がありました

 2021年1月に希望退職者を募集した大手広告代理店・電通に続いて博報堂DYホールディングスも同年12月に50歳以上59歳以下の社員を対象に退職者を募ると発表。100人程度の退職を見込んでいます。

 かつて高収益体質だった企業が次々とリストラを行っています。会社員にとって冬の時代が、静かに近づいているのかもしれません。

<TEXT/フジモトヨシミチ 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>

外食、小売り、ホテル業界を中心に取材を重ねてきた元経営情報誌記者。現在はコンサルタントという名の中小企業経営者のサンドバッグ役を務めるかたわら、経済の面白さを広く伝えるため、開示情報を分析した記事を書いている。好きな言葉は美食家・北大路魯山人の「硬め、麺少なめ、ニンニクマシマシ」

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