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未経験でも異業種で働ける時代に。転職で満足するための新トレンドが

学び

前職で培ったスキルを遺憾なく発揮

会議

 このワークショップでの内山氏の様子について、電通デジタル・採用担当者は次のように述べている。

「ワークショップでは、全体を俯瞰した意見が多く、課題を的確に捉えた案出しをしていました。視野の広さが素晴らしかった印象があります。入社後の現在は、プロジェクトマネジメント力を発揮。非常に高い対人コミュニケーション能力を持ち、クライアントや関係者のニーズを汲み取って適切な調整や折衝を行い、プロジェクトを円滑に進行しています。若手メンバーながら、積極的に会議で発言し、主体性を持って議事進行を行い、社内外の関係者より短期間で高い信頼を得ています」(電通デジタル・採用担当者)

 転職後の担当業務と、新たにどんな経験を得ているのか。内山氏は次のように話す。

「デジタルを活用した事業モデル変革のコンサルティングです。金融業界のデジタルマーケティング基盤整備プロジェクト・WebサイトリニューアルプロジェクトにPMO(※プロジェクトマネジメントをサポートする役割を担う部門や立場のこと)として参画中です。複数意見のとりまとめや的確なコミュニケーションにおいては、前職で培ったスキルを発揮できていると思います。情報を扱う点は前職と同じですが、新たにデジタルマーケティング支援を経験しています」(内山氏)

転職事例2:未経験からエンジニアの道に

 旅行代理店の企画職から、RPA(人間が行ってきた作業を、ルールエンジンやAI、機械学習など活用して代行・代替すること)の導入コンサルティングやサポート事業を展開するロボフィス株式会社のRPAエンジニアへ転職した当時28歳の吉屋太一氏

 コロナ禍で旅行業界に大きな打撃を受け、将来に対する不安が生じ、改めて自分が何をしたいか、ディグったという。

「実際に転職を決意したのは、業界全体の業績が悪化したことが主な原因です。そして、実際にどの業界に転職しようかと考えた際に、3つのことに着目しました。それは、『大学卒業時までの自身の興味や経歴』『新卒後の4年間に行った業務で自身に“合っている”と感じた内容』『これまでの業務で身に着けたスキル』です」(吉屋氏)

 そして転職エージェントに登録し、RPAエンジニアの職種に絞り込んだという。

「求人サイトなどでRPAエンジニアの募集要項を調べたところ、エクセルの技術や営業力なども活かすことができる職種だと知り、興味を持ちました。その後、転職エージェントに登録し、さまざまな企業を受けるうちに、やはりRPAエンジニアが面白そうだなと感じました。他の仕事と比較をすることができたので、自身が本当に求めていることが何なのか深堀りすることができ、納得感のある転職ができました

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