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キャンプ初心者はまず何からすべきか。「ロゴス代表」に聞いた

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玄人でなくビギナーにターゲット

 LOGOSの商品は「5m800m戦略」という独自の理論を持って展開していて、海辺5mから標高800mまでのアウトドアやレジャーを楽しむ層をメインターゲットに据えている。

「登山家だけに売っていてはだめ。そう思ってずっと商品を開発しています。LOGOSでは『玄関から一歩でも外に出たらアウトドア』と考えていて、冒険家や登山家が行う危険なアウトドアではなく、日常の中でも気軽に楽しめるアウトドア文化を作りたかった。よく『ビギナー向け』に商品開発しているとみられることもありますが、誰でもアウトドアを身近に感じてもらえるよう、機能性を重視して商品開発している。それが結果的に初心者にも愛用されるブランドになったのだと思います

 こうしたビギネー向けの商品展開が功を奏し、日本のアウトドア文化の火付け役として、LOGOSは次第に市民権を得るようになっていった。

 しかし、第1次キャンプブームに乗って百貨店やGMSでもアウトドアのPB(プライベートブランド)を出すようになり、自社店舗を出店する必要性を感じるようになったそうだ。

「1992年から直営店の出店を始めました。キャンパー入門者はもちろん、『何となくアウトドアに興味がある』『自分にキャンプは向いているか不安』といったお客様がお越しになります。接客では『60秒ルール』というのを設けており、商品の前で60秒立ち止まっているお客様を見つけたら、積極的にお声がけしにいく決まりにしている。アウトドアの魅力が伝わるよう意識していますね」

第2次キャンプブーム到来で再浮上

ロゴス

「くるくるクッキングリル」はバウムクーヘンが作れるユニークなグリル

 1996年以降キャンプブームは下火となり、10年の間に気づけば売上が半減になったと説く柴田社長。再びアウトドアが脚光を浴び始めたのは「山ガールブーム」だった。

「第1次キャンプブームは昭和30年代(1955年)生まれの世代が牽引してきたわけですが、2009年頃の山ガールブームを筆頭に、非日常を味わえるグランピングやソロキャンプなど、キャンプスタイルの多様化に伴って第2次キャンプブームを再燃させたのは、当時子供だった世代がブームを生み出している。LOGOSも第2次キャンプブームに合わせて、出店攻勢を加速させています」

 ブームに左右されながらも、着実に成長を遂げてきたLOGOS。使いやすさや機能面の充実はもちろん多彩な商品ラインナップも人気を呼ぶ理由のひとつだろう。それは、年間300もの新商品を開発していることからも伺い知ることができる。

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