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「投資は500円でできるゲーム」最初に選ぶべきものをプロがズバリ解説

コラム

2か月に1回、運用資産の1%を引き出す

家計 銀行

――どのように回答していますか?

森永:僕が提唱しているのは、「あらかじめ引き出す割合をパーセンテージで決めておく」というものです。例えば「隔月に5万円引き落とす」と設定して、定額で引き落とし続けると、今回のコロナショックのような暴落で、運用資産が小さくなった状態での5万円と、上昇相場で運用資産が膨らんでるときの5万円だと、資産への影響度が違います。

 暴落時の5万円は資産に占める比率が上がっていて、その状態で5万円を引き出すと、その後株価が跳ねると、戻り局面での利益額が低くなる。だから何%かを決めて下ろすことで、暴落で資産がしぼんでいる状態では引き出せる額は減るけど、資産へのインパクトは小さい。これだと運用初心者でも上手に資産管理できます。

 たとえば、あらかじめ「2か月に1回、運用資産の1%を引き出す」とルールを決めておくのがおすすめです。この考え方を提唱している人はまだ見かけないので、読者の方にはぜひ頭の片隅にとどめてほしいです。

⇛インタビュー中編<「今の格差はエグい状態」森永卓郎の息子が語る、若者のキャリア設計>に続く

<取材・文/栗林 篤 写真/林 紘輝>

森永康平
株式会社マネネCEO/経済アナリスト。証券会社や運用会社にてアナリスト、ストラテジストとして日本の中小型株式や新興国経済のリサーチ業務に従事。業務範囲は海外に広がり、インドネシア、台湾などアジア各国にて新規事業の立ち上げや法人設立を経験し、事業責任者やCEOを歴任。現在は複数のベンチャー企業のCOOやCFOも兼任している。著書『MMTが日本を救う』(宝島社新書)が好評発売中

元IT企業のサラリーマン。株主優待と家賃収入で細々と暮らすフリーライター。著書に『サラリーマンのままで副業1000万円』がある

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