「20代・ゆとり世代」を上司はどう見ているか。出世願望がない?
会社がゆとり世代に期待していること
会社はゆとり世代のことをどう思っているのでしょうか。「年功序列は終わった」と言われて久しいですが、サラリーマンには、55歳前後の役職定年、60歳定年、65歳再雇用終了など賞味期限・消費期限が設定されています。
企業はゴーイングコンサーン(継続企業の前提)を目指しているので、次の経営や実務を担う「次世代」を年功的に育成するという考えが必ずあります。
50代、60代社員は期限が迫っているので、「報酬に見合った貢献」「採算の合う働き方」を求めていますが、少なくとも時間的に将来性のあるゆとり世代は長い目で見て大きな期待をしているのは間違いありません。
一方で、期間が長く残っているがゆえに、若いうちから成長を止めてしまうような消極的な働き方を続けるゆとり世代には心配していることでしょう。激しい競争を強いられている会社は成長しなければ相対的に凋落してしまいます。
新しいことにチャレンジしよう
だから社員には、例え昨年と同じ仕事であっても効率化を求めますし、新しいことにチャレンジすることを期待しているのです。
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「中西さん、この前頼んでおいたレポートだけど、今日が納期だったよね。大丈夫なの?」
浅野課長が心配そうな面持ちで声を掛けてきました。
「すみませーん。もう1日ください」
と愛嬌のある石川さんの返答に押し返された感じでしたが、
「言われたことはしっかりやるけど、創意工夫が欲しいんだよな、そこで詰まっているんじゃないの?」
と言う浅野課長。
これに対し、「ゆとり世代なので…」とうそぶく石川さんに「“ゆとり”を言い訳に使うなよ」とつぶやく山本君でした。
<TEXT/麻野 進>