資金ゼロ・才能ナシでもできる「地味な起業」とは?
“すべてはテスト”というマインドが大切
でも、起業を小さく始めるときには、計画を立てるよりも「とにかくやってみる」ことが大切です。僕が大切にしているマインドで「すべてはテスト」というものがあります。これは、地味な起業でもとても重要な考え方です。すべてはテストだから、完璧に作り込みする必要はない、ということです。
人生において最も生産性がなく無駄な時間は「悩んでいる時間」。2つやりたいことがあったら、とりあえず両方やってみたらいい。それが、人生を変えるためにはとても大切です。すべてはテストだから、やってみてから改善すればいい。
これは目標とか計画を否定するのではなくて、目標や計画を語るのは大げさだということです。地味な起業は、地味な「サポート」から始まります。サポートをするのに、いちいち計画書を作るのはやりすぎです。TODOリストを作るくらいで十分です。
たとえるなら、地味な「サポート」で事業計画を作成するのは、ちょっとその辺のコンビニに行くだけなのに、冬山登山用の重装備をするみたいなもの。コンビニに行くだけなら、ちょっと薄着でもなんとかなります。家を3歩出たところで、「やっぱ寒いからコート着ていこう」と引き返してもいいんです。事業計画に関連して言うと、経営理念とか、働く意義とか、ミッションみたいなことも、別に考えなくてもよいと思います。
必要なのは“ゆるいベクトル”
とくに若い人たちは、働く意義とかミッションを重んじる人が多い気がします。そういう僕自身、ミッションを追求する働き方が結構好きだったりします。だから、ミッションを求めるのはよいのですが、あまり頭でっかちにならなくてもいいんじゃないかと思っています。
ミッションにしばられて、「これはミッションにかなう仕事だからやる」「これはミッションに反するからやらない」などといちいち考えるようになったら本末転倒です。それよりも、「この仕事面白そう!」「この人を応援したい!」という素直な感情にしたがって、いろいろ経験してみることをおすすめします。
経験していくうちに、「自分のミッションってこれだったんだ!」と気づく瞬間が訪れるかもしれません。
「共感できる人を応援する」
「やっていて楽しいと思える仕事をする」
あえていうなら、このくらいゆるいベクトルを設定しておけば十分です。