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異動先はガールズバー!ワンマン社長に振り回された代理店マンの顛末

学び

全社会議でオーナーがまさかの新事業を発表!

 マイペースを崩さない田島さんでしたが、とある日に行われた全社員参加の会議でオーナーが告げた一言にはさすがに驚いたそうです。

「なんと港区の一等地にガールズバーを開業するって言いだしたんです。これからは徐々に広告代理業から飲食業にシフトしていくと。税金対策なのか、自分の城を作りたかったのか、悪い友人にそそのかされたのか、真意は不明でした……」

 社内に残っているのは日和見主義のイエスマンのみ。田島さんもガールズバーにスタッフとして勤務することになってしまい、疑問の余地を挟む間もなく、サラリーマン兼バー店員の生活が始まります。

「僕は飲食店でバイトした経験があったので、わりと早く順応できました。なので昼間は偉そうにふんぞり返っている中年の上司を夜に指導するという、“立場逆転現象”が起こり、なかなか面白かったですよ」

バー店員を兼任する日々に疲弊していき……

入社後ギャップ

 肝心の経営面ですが、開店直後は取引先や身内が付き合いで来店してくれ、それなりに繁盛していたとか。

 しかし1杯目のお酒で何時間も粘って女の子を口説き続けるチャラ男、開店から閉店まで居座り愚痴を吐き続ける窓際社員、頑なにチャージ料金の支払いを拒否する一見さんの外国人など、一癖も二癖もある相手を続けるうち、精神的に疲弊していきます。

 そして、ご祝儀期間は長くは続かず、わずか数か月で閑古鳥が鳴くようになっていきます。バー営業にかまけて肝心の代理店業がおろそかになっていくと、場所に見合った家賃や、女の子たちの給料も払えなくなってしまいます。せっかく雇った女の子が1人、また1人と抜けていき、最終的には男性社員が接客するだけの、ただのバーになってしまったとのこと。

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