“情弱な人”ほど損をする?「お金に興味のない若者」に専門家が提言
株を持つことで経済ニュースに関心を持てる
――たしかに初心者が大きくリスク取るのは危険ですね。逆に投資に慣れてきたり、少し資金に余裕がある人におすすめはありますか。
横川:それなら株取引ですね。株式投資って、頻繁に買ったり、売ったりして利益を得るイメージの人も多いかと思うのですが、おすすめは長期投資で配当金や株主優待を得るやり方です。毎日忙しく働いていて頻繁にチェックしたり売買するのは難しくても、長期で持つことを前提とすればハードルは下がります。
――横川さんはどのような投資やサービスを利用しているのですか。
横川:iDeCoや「つみたてNISA」をやってますし、個別銘柄も買ってます。私の場合は勉強の意味もあって、いろいろやってます。そのなかでハードルが低くて、はじめての方にもおすすめできるのが、つみたてNISAです。本来なら利益にかかる税金がかからず、かなり少額からでも始めることができます。逆にiDeCoは65歳以上にならないとお金を引き出せないので、いまお金がない人は無理してやらなくても大丈夫だと思います。
新しいサービスもたくさん活用していて、LINE PayやPayPayなどのキャッシュレス決済は、めちゃくちゃ使ってます。LINEポイントはLINE Payの残高として使うことができるのですが、いまLINEポイントがけっこう貯まっていて、LINE Payでの投資ができるようになったら、それに回す予定です。
どこの株を買えばいいかわからない人は?
――株式投資をするとしたら、3600社以上ある上場企業からどう銘柄を選べばいいでしょうか。
横川:どんな銘柄を買うかより、まずは「自分がいくら投資に回せるのか」を考える必要があります。資金が少ないうちは買える株も限られるので。今は少額で株を買うことができるアプリもあり、初心者の方はまずはそれもいいと思いますし、最初から条件に合う単元株を買ってもいいと思います。株を持つことで経済ニュースにも興味関心が持てるようになるので、そういう意味でも何かしら投資を始めてほしいですね。
――どんな情報ソースが投資の参考になりますか?
横川:「新聞を読め」と言う人も多いですが、私は別にSNSやYahoo!ニュースなどのポータルサイトから情報を得るのでもいいと思っています。ほかには新聞社のニュースサイトなどを見てみたり。まずは見出しを見るだけでもいま世の中で何が起きているのかがわかりますし、いいところをつまみ食いするのがミレニアル世代は得意だと思うので、わざわざ新聞を買うのではなく、色々な場所から情報を得ることが大事だと思います。もし気になるニュースがあったら、そこからさらに深く調べる癖をつけててみてください。
情弱が搾取される未来が来る!?
横川:私、自分で情報を取りにいけない人って、これからすごく損すると思ってるんです。たとえば些細なことなんですけど、条件にあてはまっていれば、「お薬手帳」を持参すると、薬局で処方されるお薬代って約40円安くなるんですよ。
――知りませんでした。
横川:これを知らない人は、この先ずっと40円多く払い続けることになりますよね。紙の手帳じゃなくて、アプリ版の「お薬手帳」でも大丈夫。こういう情報って政府もあまり周知させないし、誰も教えてくれないのです。
あとはキャッシュレスサービスにも注目していてほしいですね。今ならLINE PayやPayPayなどは還元キャンペーンが充実していて、コンビニなどで買い物する際にキャッシュレス決済でポイントを貯めて、そのポイントを使えばかなりお得に次の買い物をすることができます。