コロナで増える「少人数ウエディング」。メリットは費用が少ない以外にも
最近は夏でも結婚式を望むカップルは多いです。私はウエディング業界で30年以上仕事をしており、現在も専門式場はもちろん、ホテルやゲストハウスなどさまざまな会場で多くのカップルのご相談にのっています。
しかし、リクルート「ブライダル総研」が2021年11月4日に発表した「ゼクシィ 結婚トレンド調査2021調べ」によれば、コロナの影響で「招待・参加人数を縮小して実施した」と回答した割合は7割以上でした。招待客人数の平均は42.8人で、昨年の調査から23.5人減少しています。
少人数ウエディングが増えた理由
コロナ禍前、少人数ウエディングを選択する理由は、海外ウエディングを除くと大きく2つでした。1つは「招待したい人数が少ない」で、職場の規模や働き方などから同僚が少なかったり、さまざまな事情から親族が少なかったりするケースです。もうひとつは予算の関係です。
ところがコロナ禍は、密を避けるという意味だけでなく、そもそもゲストを招待していいのかという葛藤もあり、家族やごく親しい人だけを招いた少人数ウエディングを選ぶカップルが増えました。
少人数でも「身内の食事会」ではない
コロナ前の結婚式・披露宴は60~70人規模が一般的でしたが、なかには20人程度のものも出てきています。大人数のウエディングでは新郎新婦を紹介しながら、ゲストにも楽しんでいただけるエンターテイメント性が求められました。でも、少人数ウエディングは身内が中心となるため、大人数のような演出は求められません。
だからといって、単に「身内の食事会」でいけないという問題意識がウエディング業界内で高まっていきました。そもそもコロナ禍で少人数ウエディングを選択したカップルの多くは、大人数を招待する予定だったのにあきらめざるを得なかった方たちです。
ウエディングプランナーをはじめとするスタッフは、この2年間「どうしたら少人数でもいい思い出が作れる、満足度の高い時間を提供できるだろう?」と試行錯誤してきたのです。