タスク管理のプロに聞く「うっかり忘れ」を防ぐ3つのコツ
突然ですが、デスクの上はきれいに整理されていますか? パソコンのデスクトップがファイルだらけになっていませんか? カバンの中が使わない書類でいっぱいになっていませんか?
私が思うに、整理整頓が苦手な人は、自分の業務を把握することが苦手です。業務を把握する力が弱いということは「タスク漏れ」というミスにつながります。
では、把握力をあげてタスク漏れを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?
これまでに500人以上の部下を見てきて、現在は企業代表として400人のアシスタントのマネジメントを行う私の実体験も踏まえて、以前の記事で書いた20代の若手社員が上司に「こいつ……できる奴だな!」と一目置かれる“4つの力”を紹介しています。
業務をスケジュール通りに進める「把握力」
4つの力(確認力、報告力、把握力、仕組み力)から、今回は3つ目のポイントである「把握力」についてお話ししたいと思います。
入社2~3年目になると徐々にいろいろなプロジェクトに参加をし始める時期です。そして、新入社員とは違い、業務に「正確さ」と「早さ」が求められるようになります。
整理整頓が苦手な人は、取捨選択が苦手な人が多く、それはすなわち自分が持っている仕事量を把握し、どうこなしていくかの筋道を付けていく力が弱いということです。
把握力をあげるには、前提として、受け持った業務やプロジェクトの全体像を見て、自分の役割をわかっているかという点がかなり重要です。この前提を頭に置きながら、把握力をあげる3つのステップをご紹介します。
ステップ1:タスク管理は1か所に
タスクというのは、いたるところで発生するものです。会議中、商談中、電話、メール、チャット、さらにちょっとした立ち話からでも発生しますよね。
そのタスクを管理する場所(ツール)は、必ず1か所のみです! 手帳なら手帳だけ、スマホのメモならスマホのメモだけと決めて、それ以外にはメモを残さないことを徹底しましょう。メモを分散してしまうと必ずタスク漏れが生じます。
スマホアプリでは期日設定ができるので、確認することや完了までの期日を入れて管理できるので便利です。メモをしたらそのタスクのことは一旦、頭から離して、今自分が着手している仕事に集中することでメリハリをつけます。
ただし、“すぐに終わるタスク”は依頼されたすぐにその場でやってしまいましょう。例えば、クライアントとの商談の際、次回の商談日程を決めることがあるとします。
そのとき「スケジュールを確認して後日、メールしますね」はNGです。できれば、その場で相手にもスケジュールを確認してもらいながら商談日程を決めてしまい、そのまま自分のスマホもしくはPCカレンダーに登録しておきます。
これをやるだけで、
・会社に帰ってスケジュールを確認
・メールを送る
・日程調整
という3つのタスクが回避できます。とても簡単な例ですが、よくよく確認すると今やっておけばすぐに終わるタスクというのは意外とあるものです。