懐かしき、現役特急形車両10選。昭和・平成・令和を駆け抜ける<国鉄・JR編>
世紀をまたいだ平成は30年の歴史に幕を閉じ、令和が始まる。
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●昭和、平成、令和の年数
昭和:1926年12月25日~1989年1月7日
平成:1989年1月8日~2019年4月30日(退位の日)
令和:2019年5月1日(即位の日)~
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昭和、平成、令和と3元号をまたぐ現役鉄道車両のうち、特急形車両に絞ってみて紹介したい。なお、一般形車両などが特急形に改造された車両は除く。
1)JR北海道・九州「キハ183系」
国鉄時代の1979年に登場し、北海道に導入された。スラント形の先頭車、耐寒耐雪構造の強化、シートピッチの拡大など、当時は画期的な車両だった。のちに大幅なモデルチェンジ、ハイデッカーグリーン車を採用した500番代が投入され、快適性の向上を図った。分割民営化後はJR北海道の主力車両のひとつとして隆盛をきわめたが、現在は後期車の500番代シリーズが残り、力走が続く。
一方、JR九州では、1988年にキハ183系1000番代を1編成投入。当初、臨時特急〈オランダ村特急〉としてデビューしたが、改装やコンバートを繰り返す展開となり、現在は臨時特急〈あそぼーい!〉に落ち着いている。
2)JR東日本「485系」
直流電化と交流電化の両方を走行できる車両として、国鉄時代の1964年に交流60ヘルツ対応の481系、1965年に交流50ヘルツ対応の483系が登場。両ヘルツ対応の485系が開発されたのは1968年である。
以降、485系は“国鉄特急形電車の花形”として長く親しまれたが、現在はJR東日本のジョイフルトレイン『宴』、『華』、『リゾートやまどり』、『ジパング』が在籍しており、“素の485系”は姿を消した。
なお、ジョイフルトレインのうち、『きらきらうえつ』は本年をもって引退の予定だ。
3)JR東日本「189系」
信越本線横川―軽井沢間の12両運転に対応できるよう、183系1000番代を改良した車両として、国鉄時代の1975年に登場。北陸新幹線高崎―長野間開業まで、エル特急〈あさま〉として活躍した。
その後、エル特急(現・特急)〈あずさ〉、快速・普通電車〈妙高〉、臨時快速〈ムーンライトながら〉などで運用されていたが、現在は1編成6両のみが在籍している。