転職後に後悔する人の共通点は?まずは「平熱状態になること」が重要
在職中の転職活動で気を付けるべきは?
3か月に1回程度のペースで行うことで、キャリアに良い影響を与えてくれそうなことがある。それは「今の仕事の目的、出した成果、その成果に自分はどんな関わりをしたか」をそれぞれ200字くらいでまとめてみることだという。
「その積み重ねが、ただの履歴書や職務経歴書を“成果につながる強みの歴史”に変えます。転職において企業が知りたいのは、事実を並べた履歴書や職務経歴書ではありません。『この人はどんな成果にどんな貢献をしてきた人で、うちの会社でも再現できる行動や思考の習慣はあるか?』という判断材料ですから」
会社に籍を置きながら転職したい人が、気を付けるべきことはあるのか。
「当たり前ですが、業務時間中に転職サイトを閲覧するなどはNG。メールアドレスを会社のものにしてはいけません。最初は余裕のある転職活動だったにもかかわらず、会社に『あいつ転職するっぽいよ』という噂が広まると、居づらくなって“せざるを得ない転職活動”になるケースもあります」
入社前に確認しておくこと
また、採用試験が順調に進んだ際、「本当にこの会社で大丈夫なのか?」という不安感に襲われることもあるはず。合っているかどうかを見極めるポイントは?
「転職サイトや採用情報に載っている内容と、入社して感じる印象は異なることもあるでしょう。そのため、内定が出た場合、現場社員・上司・経営陣と話す機会を打診するのがおすすめです。これから伸ばす事業とその理由、その事業を担う人材はどの職種なのかを聞き、自分が採用されたポジションが該当するかを確認しましょう。
同時に、現場社員と上司には業務内容と期待感、活躍している社員と伸び悩んでいる社員の特徴を聞いて、自分のレベル感が合っているかを知っておきたいです。これらのコミュニケーションの中で、『人がいないから採用した』のか、『求められて採用された』のかを確認します。
『なんで自分が採用されたんだろう?』と疑問に思ったら危険で、『そういう理由だから自分が採用されたのか』と思えたらOKです。転職において重要なのは会社と自分の未来が一致しているか。入社前にこそ、転職先の未来を知っておくべきなのです」
転職を意識しておけば、勤務先の知られざる魅力に気付くこともできるだろう。得てして「隣の芝は青く見える」もの。後悔しないためにも熟慮を重ねて行動に移したい。
<取材・文/望月悠木>
【佐野創太】
日本初、唯一の「退職学®︎(resignology)」の研究家。大手人材会社が運営する副業・フリーランスのマッチングプラットフォームのマーケティングマネージャー/福島県のWeb制作会社・株式会社スリーツリークリエイトの編集顧問