「ヤバい物件のほうが再生数伸びる」不動産業界人らが語る“事故物件”の裏話
VR360°カメラでも伝わらない情報が…
大島:僕はネガティブな情報が好きなんですけど、VR360°カメラを使っていても、どう頑張っても伝えられないのがにおいだなというのを思っています。一階がとんこつラーメン屋とか焼肉屋とか、ネットの動画だけで部屋を決めると、そういうのがわからないじゃないですか。よく、一過性の異臭騒ぎがある場所があって、体に悪いかもしれないということで、県が調査したんですけど、結局わからないみたいなこともありますし。
なかじ:僕も、においや音があまりにひどいときは動画内で言ったりしています。結局、言葉で言うしかないのが現状だと思いますけど、それがうまく伝わるようになったらいいですよね。
大島;フレーズとかは聞いた人によって感じ方が違うじゃないですか。においを伝えるには香りを瓶につめて運ぶしかないと思うんですけど、においを表現できるようになったら文明として新天地ですよね。
なかじ:においの件もそうですけど、やっぱり、物件を動画だけでみて買うのは本当にやめたほうがいいと思います。現場に行って、空気感やにおいを味わってからじゃないと。
海外に不動産を買われるだけ有難い
大島:でも、動画で物件を見て買いたくなる気持ちはわかるんですよね。それってライブコマーシャルと一緒ですよね。でもそれで衝動買いしてクサかったとかなると後悔するので、においまできちんと動画で表現してもらえるとありがたいですね。メディアを通してにおいが感じられるようになるといいですよね。
なかじ:そこまで、表現できたら不動産業としての売り方もだいぶ変わりますね。
石橋:物件の売買としては、この先日本は人口が減っていくじゃないですか。海外に不動産を買われてほとんど持ってかれるのではないかと思ってます。
大島:乗っ取りのような感じに見えますが、日本人的にはどうでもいい物件を高値で売ってるとも考えられる。買われるだけ良いとも考えても良いかもしれませんね。
<構成/山崎尚哉>