ベビー用品業界で“独り勝ち”の西松屋。撤退する他社との違いは「立地とコスト削減」
新規出店×オンライン販売×PB商品が軸に
西松屋は2022/2期も好調が続き、売上高は過去最高を記録しました。人気となっている低価格なPB商品の強化に加え、小学校高学年向けの商品も取り扱ったことで客層拡大に努めました。また、2021年11月にオープンさせた自社運営のオンラインストアも増収に寄与しています。一方、それ以上の高効率が図れないためか利益は前年同等の水準となりました。
郊外型店舗という特徴とPB商品の好調によってコロナ禍でも成長し続けることができた西松屋。新規出店×オンライン販売×PB商品を軸に今後も成長を見込んでおり、2023/2期は売上高1700億円を予想しています。
ピジョン:実は海外比率が大きい
ピジョン株式会社は、さく乳器やベビーカー、ベビーフードなどの赤ちゃん用品メーカーです。商品を小売事業者に供給するほか、自社ECサイトも運営しています。同社の事業セグメントは日本事業、中国事業、シンガポール事業、ランシノ事業に分類されています。
日本事業はベビー用品製造の他、託児・介護支援サービスが含まれており、中国事業は中国・韓国を対象としたベビー用品事業が含まれています。シンガポール事業は同国および東南アジア向けのベビー用品事業です。ランシノ事業は傘下企業が提供する母乳パッド、さく乳器などの「ランシノブランド」に関連した事業で、欧米・中国が主な対象エリアです。2019/1期から2021/12期までの業績は次の通りです(※2019/12期から決算期変更)。
【ピジョン株式会社(2019/1期~2021/12期)】
売上高:1047億円→1000億円→994億円→931億円
営業利益:196億円→171億円→153億円→133億円
最終利益:142億円→115億円→106億円→88億円
日本事業:(セグメント異なる)→484億円→450億円→383億円
中国事業:356億円→373億円→377億円→372億円