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“奴隷同然”はホント?「マグロ漁船」の現実を発信する“船主協会TikTok”の想い

ビジネス

生きていることを毎日感じられる

宮城県北部船主協会

漁師にとっての日常でも、一般的には非日常だったりする。だからこそコンテンツとしてバズるのだ

 確かに体力的にはかなり大変な仕事ではあるようだ。しかしそこには、「他の仕事では感じることができないやりがいもある」と吉田氏。

「日本から1万キロ離れた海に出るので、世界規模で動いていることが実感できます。そのダイナミックさは他では経験できません。漫画『ONE PIECE』の世界よろしく、海にロマンを感じる人にとってのやりがいはすごいですよ。

 それと、実際に手に伝わってくるマグロの力強さを感じながら、獲物を仕留める達成感は、パソコン上で数字を動かしているだけでは味わえません。船員が『アドレナリンが毛穴から噴き出しているんじゃないか』とまで言うほど興奮する仕事です。生きていることを毎日感じられるんですよ

船上にもWi-Fiが完備されている

 体力的に過酷な仕事。さらに、都市伝説の影響で休みもなく働かされるイメージを持っている人もいるようだが、船上という閉鎖空間である点も含め。休日についても気になるところだ。

「漁の区切りがついたタイミングで休むので、10日以上連続で働くこともあります。そこから2~3連休という感じです。今ではほとんどの船にWi-Fiがあるので、スマホやタブレットが使えます。休みの日は、家族とビデオ通話をしたり、YouTubeやサブスクで映画を見たりする人が多いですね。他に、本やゲーム機を持ち込む人もいて、陸上の人が休みの日に家で休むのと変わらない過ごし方です」

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