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“コント師”ラバーガールが語る「賞レースに向いてない」理由と、話題のTikTok開設

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現在の賞レースのカギは「満足感」

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――バラエティだけでなく、賞レースにおいても若手の台頭がめざましいと思うのですが、2人は賞レースに対してはどのような意気込みでしょうか?

飛永:勝ちたい、という思いはあるにはあるんですが、そこも結構冷めていて。もはや賞レースは「競技」になってきているので、決められた時間の中でどれくらいの数のお笑いと盛りあがりと展開と……っていうのが分析されるくらいなければならない。ほぼフォーマットになっているものに合わせにいくのもなぁ……と。

大水:ずっと周りの先輩からも「ラバーガールの芸風は賞レース向きではない」と言われ続けてきました。自分でもうっすらそう思ってはいたんですけど、ここ数年は結構顕著で。ネタの「作品性」が評価される傾向にありますよね。「いいもの見たな」というある種、感動のようなものがある作品が優勝する。

 僕らのネタは、中身はほとんどないんですけど、ただ面白い、みたいなものが多いので賞レースで評価されるタイプからはどんどんかけ離れていっている感じがします。そこでもう1度、「いや、優勝するために、頑張って賞レースに向けたネタを作るぞ!」となるか、関係なく楽しくやろう、となるか……。

 今、その瀬戸際で迷っているって感じですね(笑)。そもそも、よく言われる「お笑いは戦場だ」っていう言葉自体、自分には向いていないなぁとは思っていたんですけど。

「絶対優勝したいです!」とは言いきれない

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――なるほど。そんな2人から見て、ここ最近、賞レースで印象に残っているネタはありますか?

飛永:2021年の『キングオブコント』は評判の通り、面白いだけじゃなく満足感のある大会だったと思います。さっき話に上がった、“盛りあがり”という部分の真骨頂を空気階段がやりましたよね。

大水:あれが優勝の大会、となるとやっぱり僕らが優勝することって難しいよなとは思います。僕ら「電気屋にテレビ買いに来る」とかのネタばっかりやってるから(笑)。

飛永:目指そうと思えば賞レース向きのネタを作ることもできるんでしょうけど、僕らは2回決勝に行かせてもらってることもあって、相当面白いものをもっていかないと難しいんだろうなとは思っています。ここで「絶対優勝したいです!」って言いきれないのが僕らだよね(笑)。

<取材・文/カワゾエ 撮影/スギゾー>

【ラバーガール】
1982年青森県出身の大水洋介と、1983年静岡県出身の飛永翼からなるお笑いコンビ。2010年、2014年『キングオブコント』ファイナリスト。
公式Twitter:@rubberlive_girl
飛永翼Twitter:@tobinaga
公式TikTok:@rubbergirl_official
公式YouTubeチャンネル「ラバーガール Official YouTube Channel
第2ラバーガールChannel【公式】

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