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“結婚式金欠”で悩む女性の手助けを。30歳女性社長が描く「ゲストが楽しめる式作り」

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自身の結婚式で見えた花嫁の意外な心情

 奇しくも会社の設立と同じ時期に結婚式を挙げたことによって、花嫁としてゲストを迎える経験通じて、これまでにない感情が込み上げてきたと言う。

花嫁になって最初に感じたのは、来場者への“申し訳ない気持ち”だったんですよ。式の招待状をお送りすることは、実際には『3万円を持って来てほしい』と言っていることとあまり変わらない。ゲストだけではなく、主催者側も気を遣っていたことを、身をもって感じさせられまして……」

 これまでに経験したことがない花嫁の意外な“辛さ”を経験し、自身が手がけるドレスレンタル事業が秘める可能性も感じることになった。

起業まもなく、コロナ禍で大打撃

松田愛里さん

壇蜜さんが着た衣装

「結婚式は多くの人にスケジュールの調整をお願いしたりと、大変なことも多々ありますが、主催者やゲストの双方の負担を、出来る限り軽減していきたい。『ゲストが結婚式をいかに楽しむか』という視点は、結婚式全体の価値を高め、長い目で見ると業界の発展にも繋がっていく。心の底から祝福できるような環境を整えることが、今後は重要になっていくと思います」

「すごく重要な時期」と捉えて意気込んでいた2年目の春、突如としてコロナの感染拡大が襲いかかり、さまざまな業界が大打撃を受けた。「ソーシャルディスタンス」が求められる世の中で、イベントは激減。「人が集まれない社会状況」は、アンドユーにも甚大な被害を及ぼしたという。

「春の繁忙期に向けて、さまざまな準備をしていたのですが、緊急事態宣言が発令される前の2020年3月頃からは、毎日キャンセルの連絡が鳴りやまず、本来ならば繁忙期を迎えるはずだった4月から6月にかけても、ほとんど受注の連絡がない状況が続きまして……。あの時は本当に辛かったですね」

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