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データで読み解く「最もコスパの良い映画」アメリカ映画3万作の1位は

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音楽・ミュージカル映画はコスパが高め

 ジャンル別に評価平均と視聴者数平均を求め散布図を作成しました。30個あるジャンルから右上に位置する11個のジャンルは、コスパの良い作品の割合が大きいジャンルだと考えられます。

 特に、音楽・ミュージカル映画は視聴者数と評価がともに高い傾向にあり、ロマンスやファンタジーにも同様の傾向が見られることから、明るくワクワクする作品は万人受けしやすいと想像できます。逆に、ホラー映画は視聴者数も評価も低めなようです。

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※ジャンル別に評価平均と視聴者数平均を求めた散布図(図版:株式会社かっこ作成)

 ジャンル別作品数の割合を示す円グラフはこのようになりました。最も多いドラマが30%、アクション20%、コメディが12%、ホラーは7%と続いています

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(図版:株式会社かっこ作成)

 また、ジャンルごとに箱ひげ図を作成してみました。箱ひげ図の下から出ているオレンジ色の棒グラフはそれぞれのジャンルの作品数を表しています。右にいくにつれて作品数の多いジャンルになっています。箱ひげ図で注目したいのは、赤で囲まれた箱ひげです。これらは図の上側に位置しており、作品数もそれほど多くないことから、上質な作品に出会いやすいジャンルであることがわかります。

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※ジャンルごとの評価平均と作品数をあらわした箱ひげ図(図版:株式会社かっこ作成)

 ちなみに、ホラー映画は円グラフで全体の7%を占めているものの、箱ひげ図で見ると右から4番目なのに図の下側に位置しており、作品数が多い割には相対的に視聴者の評価が低く、見ている人が少ない作品が、量産されているジャンルと言えそうです。

迷ったら、C・ノーラン監督を選ぶべし

 監督別、脚本家別、主演別に作品の評価平均、視聴者数平均の関係をみてみます。この分布はコスパの良い作品に多く関わっている人物のみに絞って作表しました。

 この中で私が注目するのはクリストファー・ノーラン監督です。彼は、バットマン3部作の「ダークナイト」シリーズや『インセプション』『インターステラー』『TENET/テネット』などSFアクション映画で数多くのヒット作を生み出しています。クリストファー・ノーラン監督の作品数は、今回の分析対象の中では13個と圧倒的に多く、しかも安定してヒット作を作り続けている数少ない人物の1人です

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※監督別の評価平均と視聴者数平均の関係図(図版:株式会社かっこ作成)

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