コロナ禍で“東京→群馬”に郊外移住した外資系マンが語る「本当の住み心地」
郊外移住で押さえておくべきポイント
また、郊外移住を真剣に考えるならば、押さえておくべきポイントがあると鳴海氏は語る。
「移住を考えるにしても生活の利便性は必要不可欠。できれば、その街だけで買い物が完結する規模感のある街が望ましい。また、テレワークが永続する保証もない。都心へのアクセスはやはり無視できず、たとえ距離として離れていても公共交通機関の充実した街を選びたいところです」
補助制度を有効活用!戦略的移住で快適生活
「昨年2月から1年かけて、じっくり移住先を探しました」
そう話すのは、都内の外資系企業でコンサルタントとして働くゆーぴーずさん(ブログ:地方移住でFIREを目指す、Twitter:@sPKEVwJRE8FQEOb、34歳)。昨年12月、都内大田区に約6000万円で購入した100㎡の戸建てから、妻と子供2人(6歳・3歳)で群馬県みなかみ町(60㎡3LDK、家賃3万6000円)に引っ越してきた。
「職業柄、案件次第では本社に通勤する必要がなく、仙台などへの地方出張も多かったんです。そんななか、コロナ禍でテレワークになり、興味のあった地方移住を考え始めました。とはいえ、東京にも通うことを考えて、①新幹線で1時間半以内、②山が近くて自然豊か、③移住に積極的な町という条件を夫婦ですり合わせて、最終的にみなかみ町に決めました」
実際に住んでみると、スーパーは生活圏内で、新鮮な野菜が低コストで調達できるなど、想像以上に快適な生活が送れている。また移住に熱心な町だからこそ、コミュニティ活動が充実しているとか。
「例えば、移住者同士が情報交換できるようにフェイスブックのグループをつくったり、釣りのイベントを企画したり。あとは僕が海外勤務も経験しているので、英語を使ってみなかみの魅力を発信する副業の提案も来る。そういった地域の繋がりが生まれるような手助けがあるのは嬉しいですね」
移住者に対する家賃補助(月額の4分の1)をはじめ、さまざまな支援制度も大きなメリットだ。
「コロナ自粛後は週3日ペースで東京への通勤予定ですが、みなかみの制度として駅前の無料駐車場や新幹線通勤費の補助(上限月3万円)が使える。実家のある千葉から通うのと同じ時間なのに座りながら通勤できるのはラク。東京に住んでいた頃と違って、税金を払ってる分の恩恵をちゃんと受けられてる実感がありますね」