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元フジテレビ部長職の働くママが、再婚→離婚から学んだ大切な経験

暮らし

優先順位は人によって違っていい

 私にとってのもうひとつの優先事項は、仕事で結果を出すことでした。チャンスをいただいたからには結果を残したかったし、自分が社会で働く姿を見せることが、息子たちにとってもプラスになるに違いないという思いもありました。

 紛争地など、危険な場所に取材にいくことが多かった夫が、万が一に備えて自分でしっかりと保険に入ってくれていたことで、本当に助かりました。

 当時、長男は小学1年生、次男は1歳になったばかり。だから、病気になった時や仕事で遅くなる時に備えてシッターさんをお願いしました。実母は体が弱く、義母も男の子2人の子育てを頼める状況になかったし、一人っ子の私には他に頼れる兄弟もいませんでした。

 正直お金はそれなりにかかりました。ただ、2つの優先事項どちらも実現するために、どうしても必要な投資だと考えました。子どもだけで留守番ができる年齢になるまでの期間限定だとも思っていました。

「お金があったからできた」と言われたら、たしかにそういった面はあったのかもしれません。子どもが小さなうちは保育料が高いから仕事をしないという考え方もあると思いますし、私だって幼い子に留守番をさせなくても、夫の遺してくれたお金で子育てに専念するという選択肢もあったと思います。でも私の場合は会社でしっかりと働くこと、そして忙しい中でも息子たちとの時間を確保することを選びました。

 今は自治体の子育て家庭への支援も、以前に比べると手厚くなってきましたから、そういったものも活用しながら、仕事を続けていけたらいいですよね。ただ、その選択は人それぞれですし、違っていいのではと思うんです。

友達とのランチ、職場の飲み会は捨てた

食事

 私も仕事を始めてから「捨てたこと」はいくつかあります。まず、大学時代の友人との食事や、ママ友とのランチを楽しむような時間も一切捨てていました。職場の飲み会も行きませんでした。

 次に、ショッピングや好きなおしゃれをゆっくり楽しむ時間です。当時はネットショッピングも今ほど充実していなかったので、どうしても洋服や化粧品を買わなければいけない時は、週末に子どもたちを連れて買いに行っていました。

 コミュニケーションのために身だしなみは大切にしたかったので、服装、メイク、髪型など、すべて「自分の型」を決めてしまうことにしました。同じ格好というわけではないのですが、服装はベースを決めてそれに近い雰囲気のアイテムで構成しました。買い物はめったに行けないので、イメージにあったものがあれば色違いで2枚、靴も同じものを2足買ったりしていましたね。

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