コロナ感染した30代記者、8日間のホテル療養で「話し相手はロボットだけ」
8月3日(月):ホテル療養5日目
メールでの請求書の送付や確認ごとなど、各所への連絡を済ませる。ぼちぼちライティングの仕事にも手をつける。起床から就寝まで一日の過ごし方、生活のリズムを自分なりに定めてみる。
7時:起床、検温、筋トレ、シャワー
8時:朝食
9~12時:テレビ
12時:昼食
13~17時:デスクワーク
17~19時:夕食、筋トレ、
19~22時:シャワー、就寝
療養中は、国内の新型コロナの感染者数は3桁を越える日が続く。もはや他人事ではない状況で、テレビから発信される情報は欠かさず見るようにしていた。また、朝7時に検温が義務づけられていることもあり、早寝早起きが習慣化していた。外での生活よりもむしろ規則正しい生活を送ることが出来ていた。
8月4日(火):ホテル療養6日目
コロナのせいで行けなくなった取材が心残りに感じていた。本来ならこの日に某タレントのインタビュー取材に行く予定だった。
緊急事態宣言以降、芸能事務所に所属するタレントに対面取材する場合、マスクの着用、検温が義務づけられているのはもちろんのこと。事前に「コロナに感染していない」という誓約書を事務所に宛てに書かなければならない。
少しでも感染の疑いがあれば、取材に行くことは叶わない。結局この日は、編集部側で代打のライターを立てることになった。コロナのせいでせっかく受けた仕事が流れてしまうのは何とも悔しい。
どこかの企業の正社員であれば、ある程度収入の保障はあるだろうが、身ひとつで生計を立てるフリーランスの場合、小さな案件の一つひとつを個人ベースでこなしていくことが、生活の大きな比重を占めることになる。
また、与えられた案件を着実にこなすことでクライアントとの信頼を築いていかなくてはならない。今回の件で、インタビュー取材を受けられなくなったことが、後々仕事に響いていかないかと不安になった。
気分転換をかねて、映画『新聞記者』を鑑賞。療養中はホテルが提供しているVODサービスを無料で利用することができる。映画のラインナップは、NetflixやHuluに比べて見劣りするが、『新聞記者』や『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のような比較的最近の話題作はおさえられているようだった。