bizSPA!

UberEats配達員は、意外と高年収?急伸するフードデリバリーを分析

ビジネス

ログからUber配達員の急増が明らかに

 出前館は緊急事態宣言を受け、宅配寿司「銀のさら」などを運営する株式会社ライドオンエクスプレスホールディングスなどと共同で休業・営業縮小中の飲食店から一時的に従業員を受け入れる「飲食店向け緊急雇用シェア」を実施。雇用維持はもちろん、飲食店とデリバリー、異なる職場で食を扱う人同士の相互理解が進むとも期待されています。

 他方、Uber Eatsは前述の通り個人との契約でより雇用流動性が高いモデルですが、どんな人が働いているのでしょうか。配達員向けアプリ「Uber Driver」のログから属性を確認します。

 2年前の2018年5月は1.3万人だった起動ユーザー数はこの4月に11万弱まで8倍以上増加しており、とくに今年に入ってからの伸びが顕著です。所持ユーザーはさらに12月以降急増中で、実車デビューに至らずとも検討した人は増えている様子。

フードデリバリー

図表:Uber Driverアプリのユーザー数

 職業別に見ると、「会社勤務」ユーザーの想定を上回る多さに驚かされます。とくに3月と4月は「無職」を上回り、属性として最多でした。在宅勤務で通勤時間がなくなった分、Uberデビューしたユーザーも含まれるのでしょうか。

テレワークビジネスマンの副業になるか?

 学生、主婦/主夫を含む「無職」は年間を通じて利用が多いものの、1月以降とくにユーザーが増えています。「派遣/パート/バイト」が2019年に比べ減っているのは、雇い止めなどの影響で契約社員自体が減り、無職人口が増えた影響でしょうか。

「会社経営」「自営業」には休業を余儀なくされた飲食店等の経営者も含まれると見られ、4月に利用が増えています。飲食店、デリバリー、そしてサービスを受けるユーザーの境界は、コロナ禍を機に薄れていくのかもしれません。

フードデリバリー

図表:Uber Driverアプリのユーザー数(職業別)

 もともと体力に余裕のある20-30代が中心を担ってきましたが、2019年12月以降はさらに20代がどんどん増加。30代は大きな変化がありませんが、4月は40代ユーザーも増加しました。

フードデリバリー

図表:Uber Driverアプリのユーザー数(年代別)

おすすめ記事