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コロナ禍で「批判せず団結しよう」と呼びかける前に考えてほしいこと<ダースレイダー>

ビジネス

批判しなかったら「お肉券」で終わってたかも

ダースレイダー:なんで日本はこのタイミングでこの対策しかできなかったのか。SARS、MARS、新型インフルエンザといった世界レベルの感染症があったにも関わらず、日本は病床数を削減したり、保健所を減らしたりと、その対策をやってこなかった。

 逆に言うと他国はそのタイミングで対策を練って国内の設備を整えていた。これが誰の責任なのかわかってきますよね。これを「頑張っているんだから」といって、病院のベット数を減らすことを頑張っていた人たちに何も言ったらいけないのかって話になる。

 そもそも、批判をするのが悪いことと言われますけど、何も言わなかったら下手したら10万円どころかお肉券もらって終わってたかもしれない。その次に出されたのがお魚券。これらの券は会議を重ねて決めたことだと思うが、頑張って決めたのがこれって。

「それは違うよ」って話をしなければいけない。頑張って全力疾走しててもその先が崖だったら、落ちちゃいますから「そっちではない」と言ってあげないといけない。じゃないと頑張り損。終わらせる方向に頑張ってる人は止めないとだめでしょ。

 挙句の果てに「アベノマスク」で布マスク2枚が配られますと。マスク不足はさんざん言われています。マスクはウイルスの感染予防として役立つのか。もちろん、役立つという人もいれば、役立たないという人もいる。結構な金額をここに使う。

「間違った方向に頑張る」を直すための主張

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ダースレイダー:これはどうやって決まったのか。なんで布マスクなのか。またこのマスクをどこに発注したのか。なぜそこに決めたのか……これもプロセスの可視化ゲーム的に気になるところ。最初、厚生労働省がこれを答えるのを渋っていた。

 その後、出てきたけどどうも数が合わない。もともと4社にお願いしたと言っていたのにデータでは3社。そして、そこに90億円ほどが使われている。全国に郵送するお金を含めても当初の総経費466億円には届かない。残りはどこへ? また残りの1社はどうなっているの? と(その後4月27日に公表)。

 こういったことがあると信用できなくなっちゃう。だから頑張ってるといっても、何に対して頑張っているのかわからなくなってしまう。

 プロセスの可視化ゲームができれば、ひとつひとつ間違った方向に頑張るということを直せる。この話し合いをするのが、いわゆる民主主義的な国家の民主主義ゲームの進め方。日本は民主主義ゲーム、プロセスの可視化ゲームを取り入れないと。民主主義ゲームを丁寧にやっていくと、主張しなければ、めちゃくちゃになってしまいます。

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