年収1800万円の提示も。ドラフト形式「転職サービス」が支持を集める理由
現状の採用プロセスでは、最終面接まで伏せられることの多い「年収」の提示。実力に対してフェアな評価をしてくれる企業に転職を希望する人にとって、給与の中身は早い段階で知っておきたいと思うのが本音だ。
株式会社リブセンスが運営するITエンジニア専門の転職サービス「転職ドラフト」は、企業から具体的な年収付きで指名(スカウト)が届く。さらに企業各社がエンジニアをドラフト指名した入札結果を閲覧できる(個人を特定できる情報は非公開)など、2015年11月のオープン以降、これまでにない競争入札型の人材マッチングシステムを導入している。
転職サイトの常識を覆した同社でユニットリーダーを務める大倉潤也氏に、この画期的なサービスの仕組みについて聞いた。
「実力が正当に伝わるレジュメ」を完成させる
「実際に転職を考えておられる方々からすれば、判断のポイントとなる目安のひとつに、年収が挙げられると思います。これは我々が指摘している目下の転職市場の課題でもあるのですが、ほとんどの企業さんや他の転職サイトさんは、この重要な年収の提示について、最終面接後に伝えるというのが慣例化しています。
しかも、その年収決定のロジックは、転職を希望する方のスキルや能力以外の部分でバイアスがかかってしまうこともあるので、弊社では現職の年収や性別など、影響を与えやすい個人データは詳細を取得していません。余分な情報をシャットアウトすることで、能力に対する評価に集中してもらうことができますからね」(大倉氏、以下同)
これまで仕事で積み上げてきた成果や実績を評価してもらいたいと思うのは、当然のこと。そのために転職ドラフトでは「具体的な施策」を講じているという。
「実力が正当に評価される世界の実現というビジョンを叶えるためには、『実力がしっかり伝わるレジュメ』を完成させることが重要となります。転職ドラフトでは、ユーザーひとりひとりが、そのようなレジュメを完成させることができるようサポート体制を整えています」