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やるべきことの「見える化」で、仕事の成果を確実に出す秘訣

学び

イメージの解像度を“見える化”

 ものごとの手順やすることを覚えられない子どもに対しては、「やること」という複合的なイメージを持っている言葉の要素を分解して、なおかつそれぞれを見える化することで、やらなきゃいけないことが、その手順通りにできるようになります。

To Doリスト

To Doリスト。できたらチェックを入れていく

 To Doリストを用意して、できたらチェックを入れるといったことをすると、見える化のデザインが機能しはじめます。見えないもの、解像度の低いものをどう可視化するかというところから、考えることが大事です。

 これからの時代は、例えば人の幸福や、機嫌など、いままで見えなくて当たり前だったものが、可視化される時代になります。見えなかったものが見え出すのは、単純に面白いことですし、その後のコミュニケーションのルールが変わるきっかけでもあります。

 紹介したような子ども用のTo Doリストだけでも人の行動は変化します。

見える化することで答えが浮かぶ

打ち合わせ

 このようにみなさんも、うまくいっていないことがあれば、できる限りうまくいっていない理由を見える化してみてください。理由まで考えると、うまくいっていないことの解像度はかなり上がります。

 僕の普段の仕事は、クライアントである会社の指針やミッションといったことを考えて提案することが多いのですが、この作業はまず経営者や役員の頭の中を全て可視化していきます。

 それはボヤっとした映像の時もあれば、明確な言葉の時もあります。それらは抽出した時点では他と繋がっていない単なる点であることが多いのですが、それらの共通項を見つけて繋げていくと、求めていた答えが浮かび上がってきます。

 また、可視化することによって、その答えに至ったプロセスや関係性も整理できるようになります。面白いことに、答えは僕がひねり出したものではなく、クライアント自らがすでに持っていることがほとんどで、見えてなかった、もしくは見ようとしていなかっただけのことがほとんどです。

 見えているつもりでも、見えていない。もしくは見ているつもりにだけなっているものを見える化して、そのデータから改善策を練れば(自分に嘘をつかなければ)確実に成果は出ます。

<TEXT/熊野森人>

1978年生まれ。大阪府出身。大阪市立工芸高等学校映像デザイン科卒。IAMAS(岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー)特別研究課程修了。株式会社エレダイ2代表取締役/クリエイティブディレクター。株式会社ゆっくりおいしいねむたいな代表取締役。京都精華大学や京都造形芸術大学では講師も務める。他大学、企業などで講演も多数

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