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やるべきことの「見える化」で、仕事の成果を確実に出す秘訣

学び

 LEDの光でゴミの残量を判断できるようにしたのが、掃除機についているゴミセンサー。これはいままで見えていなかった微細なゴミまで見えた気にしてくれる機能だ。問題解決のシーンでも見えないものを見えるようにするのは有用な手段となりえる……。

ロボット掃除機

※画像はイメージです(以下同じ)

 クリエイティブディレクターとして、また京都精華大学や京都造形芸術大学では「コミュニケーション論」講師も務める熊野森人氏。著書『うまくやる ~コミュニケーションが変わる25のレッスン~ 』(あさ出版)で、うまくいかないことの答えが見つかるコミュニケーションの取り方、考え方を紹介している。

 日々たくさんの広告クライアントや学生と交流するなかで、熊野氏が見つけた円滑なコミュニケーションを行うためのテクニックとは? 「つっこませるテクニック」を紹介した前回に続き、今回は「見える化で問題解決する方法」について紹介する(以下、熊野氏寄稿)。

身近なところにもある“見える化”

 物事の全体や、イメージしづらくわかりにくいことを、誰にでもわかるようにすること。これを見える化(可視化)と言います。

 例えば会社で働いている人ならお馴染みの、オフィスにある行動予定表。自分の名前が書いてあって、いま社内にいるのか出先にいるのか、何時に戻ってくるのかなどが記載されているあれは、まさに「○○さんどこにいる?」をパッと見てわかるようにした、見える化のわかりやすい例です。

 また、ソーラーパネルを設置されているお家や、電気自動車、ハイブリッド車に乗っている人にはお馴染みの発電量の表示なんかも見えないものが見える化された例ですね。

騒音を見える化した電光サイン

騒音測定器

 その他には、工事現場の騒音が数字になって表示される電光サイン。こちらは工事をしている側が、自分たちも音を意識しながら、できるだけ静かに工事するよう配慮していますよ、とアピールすることを目的として設置されているもので、「騒がしいな」と感じている近隣の方へのメッセージとも考えられます。

 つまり、聴覚で感じる音が視覚化でき、文字通り見えないものを見える化することで、問題をある程度解決した良い例と言ってもいいでしょう。

 また、ジムのランニングマシーンやバイクマシーンは、運動した分の消費カロリーを教えてくれるので便利です。最近はそのカロリーが食べ物で言うと、ごはんお茶碗1杯分なのか、ショートケーキ何個分なのかなど、グラフィックに変換してくれます。

 数字よりも高い解像度で消費カロリーを理解できるので、次にカロリーの高いものを口にすることを拒む思考になりますよね。逆に「これだけ頑張って運動したのに、お茶碗半分のごはんしか消費していないのか……」なんて、心にナイフが刺さることもあります。

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