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内定先の人事から「ホテルに行こうよ」。私が体験した“就活セクハラ”報告

学び

内定者を脅す言葉を吐く人事

セクハラ

 私は絶対に嫌だったので、「入社後に不当な扱いを受けてもいいや」と思い、強い口調で断りました。すると「俺には奥さんがいるし、今2人でいるところを見られただけで君は慰謝料を請求される。君の給料なんかじゃ到底払えないよ」と脅しともとれる言葉を吐き捨てる人事。

 今日の顛末を全て録音しておけばよかったと後悔しつつ、「すみません、本当に帰らないと」と逃げるようにその場を去りました。

 帰宅後、先ほど起こった悪夢のような出来事を思い出し、涙が止まらなくなりました。でも証拠がなく、「自意識過剰」や「勘違い」などで済まされることを考えると、怖くて誰にも言えませんでした。

 人事の家に誘われたタイミングは、すでに就活シーズンは閉幕。いまさら入社したいと思える企業の募集もなく、再度就職活動をすることは考えにくい状況でした。が、考え抜いた結果、「あの人事と同じ環境で働くのは無理だ」という気持ちが勝ち、この会社の内定を辞退することを決心しました。

 両親はせっかく決まった内定先をなぜ蹴るのかと不思議がっていましたが、私の強い意思に折れる形で再度就職活動をすることを理解してくれました。

悩んだら身近な人に相談するべき

 今にして思えば、しかるべき場所にきちんと報告していれば訴えることもできたはずです。私が何もしなかったせいで、あの人事はほかの学生にも同じことをしているかもしれません。

 冒頭にも書きましたが、もし男性も女性も“就活セクハラ”を受けた場合はできるだけ証拠を集めること。もし証拠を押さえられなかったとしても絶対に誰かに相談してください。

 我慢する必要は一切ないです。あなたを採用する会社は日本中にあります。苦痛に感じた時点で声を上げましょう。

<TEXT/雛野まほ(@hinanomaho)>

下ネタから人生まで、幅広く書きたいしくじり続けるフリーライター。アイドル活動中に顔面コンプレックスを抱き、総額200万円近く掛けて整形する。大学時代は数え切れないほどのアルバイトを経験し、その結果大学を留年する。座右の銘は「法に触れなきゃやってみよう」 (@hinanomaho

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