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1日4兆円を売り上げる“中国最大の祭典”とは?「独身の日」を知る

ビジネス

中国で人気の日本ブランドは?

――日本商品は人気ありますか?

大野:日本商品には信頼があるので、人気は高いです。ジャンルで人気が高いのは、アパレル、アニメフィギュア、美容家電、マタニティ・ベビー用品。なかでもユニクロは特に人気が高く、2019年はわずか1時間で1億元(16億円)を売り上げていて、また、子供服ブランド「ミキハウス」も1日でシューズ10万足を売り上げています。

 あとは資生堂、ソニーは知名度や売上でもずば抜けていますね。また同じメーカーの商品でも「メイド・イン・ジャパン」のものが売れています。それは中国の現地法人で作った商品と、日本から輸出した商品だと、微妙に成分を変えているからです。中国の人は、なるべく日本で売っているものと同じものを買いたいと思っています。

――なぜ、中国だと成分が違うのですか?

大野:外資企業が中国国内で食品や化粧品を取り扱うにはCFDA(国家食品薬品監督管理局、China Food and Drug Administration)という中国政府の承認を得ないといけないからです。たとえば大手化粧品メーカーの資生堂は、一部商品を現地法人では生産していなかったり、あるいは配合成分を独自にカスタマイズした商品をアリババと共同開発したりしています。

個人のTモール出店は「難しい」

C2Jジャパン

C2Jジャパン 代表の大野さん

――日本と中国で商習慣に違いはありますか?

大野:日本人もそうですが、中国人はとにかく安売りが好きですね。それと「前払い制度」があって、1割を先に手付け金として支払って予約しておきます。それで11月11日になったら残りの9割が決済されるんです。

――個人が「Tモール」に出店して、商品を売ったりすることはできるのでしょうか?

大野:いや、それはかなり難しいと思います。Tモールグローバルは大手企業しか出店できないですし、出店しようとすると登録料、人件費などで1000万円近くかかると思います。出品代行を使って、売ることはできますが、それも在庫管理で相当なお金がかかると思います。気軽になにか売ったりするのは厳しいと思います。

<取材・文/シルバー井荻>

平成生まれの編集者・ライターです。赤羽と阿佐ヶ谷に出没します。ビジネスサイトの編集長もやってました。

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