口臭が命に関わる病気の原因に。20代ビジネスマンのための口腔ケア
周囲を不快にする口臭。きちんと対策しないと、ビジネスシーンなどでは知らず知らずのうちに相手からの印象を下げ、損をしているかもしれません。
また対策を怠ると、口臭だけでなく命に関わる重大な病気のリスクを引き上げることもあるのだとか……。
そこで今回は、内科医・認定産業医であり、花王「リセッシュ」の「働き服向上委員会」賛同メンバーでもある桐村里紗さんに、口臭の原因とケアの方法について聞いてみました。
キスのとき、口が臭い!?誰にでも起こりうる恐怖の口臭
桐村さんによると口臭の種類は大きくは2つに分けられるそうです。
「口臭は大きく分けて、”生理的口臭”と”病的口臭”があります。病的口臭は疾患が原因で起こるものですが、生理的口臭は誰にでもおこる可能性があります」
ではまず、生理的口臭とは?
「生理的口臭は、主に口内が乾くことによって発生します。人は緊張すると口の中が乾きやすくなるんですね。例えば、好きな人とキスをしようというときに過度に緊張しているとクサくなっている可能性大です。他にも仕事の会議などで緊張しているときも生理的口臭が発生しやすいです」
ただ、生理的口臭は口の中を潤わせておくことで簡単に予防できるとか。「例えばガムを噛んだり、会議中に頻繁に水を飲むことなども有効な予防手段です」(桐村さん)。
健康であっても誰もが発生しているという生理的口臭。普段から意識してケアしておきたいものですね。では、さらに深刻度が高いという病理的口臭について聞いてみましょう。
“毒物レベル”の病的口臭とは?
「生理的口臭よりも重大な口臭として病的口臭があります。病的口臭の原因となる成分は、なんと大気汚染防止法や毒物劇物取締法で、毒物指定をされているものと同じとなる場合も。ザリガニ臭やドブ臭とも言われ、非常に強烈です」
そもそも病的口臭とは何なのでしょうか? 桐村さんは「病的口臭の原因の8割は歯周病」と話します。
「20代だと歯医者に行く人も少ないので、自分の歯の状態について正確に把握している人も少ないでしょう。しかし、厚生労働省によると20代の7割が歯周病の初期以上の段階という調査結果もあります。決して他人事ではありません」
特に日本人は口が臭いと外国人から思われているとか……。