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岡本玲、27歳の決心「自分自身をもっと壊していきたい」

暮らし

 和歌山県にある「太地町立くじらの博物館」を舞台に、クジラを大好きな青年と周囲の人々が織りなすドラマを描いた映画『ボクはボク、クジラはクジラで、泳いでいる。』が公開中です。

クジラ

 本作で主人公をサポートする学芸員の望美を演じた岡本玲さん(27)にインタビュー。

 和歌山県出身の岡本さんだからこそ本作に感じた思いに始まり、自らの夢や目標に向かって進む主人公たちになぞらえ、岡本さん自身の女優業への考えや、仕事と並行して大学進学を選択したときの気持ちなどを聞きました。

最初は“クジラ”というテーマに複雑な思いも

――岡本さんは、本作の舞台である和歌山県のご出身ですね。

岡本玲(以下、岡本):はい。お話をいただいて、出身地の映画に出られるというのは、とても嬉しく思いました。同時に、和歌山県出身だからこそ経験しているクジラに対しての色々な歴史が頭を過ぎり、そこに果敢に挑戦する作品の凄さを感じました。

――やはりクジラに対する思いも違うんですね。

岡本:本作の舞台である「太地町立くじらの博物館」には、私も子供の頃に行きました。

 和歌山の人は 学校で一度はクジラ漁やイルカ漁について勉強するし、私も中学校のクジラに関するディベート大会の時にいろいろ調べて、クジラ漁に関する様々な意見を知っていたので、そこを描くことに関してちょっとした怖さも感じました。でも脚本を読ませていただいたら、とても愛のあるお話で。和歌山県出身としてちゃんと胸を張って出られるなと思いました。

人にはそれぞれの幸せがあり、選択がある

クジラ

岡本玲さん

――学芸員の望美さんを演じられました。どんなところに気を配りましたか?

岡本:望美は、順調に大学に行って、仕事先も見つかってとてもまじめに過ごしている女性。

 でもどこかで、目標だったり夢を追いかけている人たちに比べたら、自分は物足りない人生を歩んでいるんじゃないかという劣等感を持っている。そうした劣等感の大きさだったりを藤原(知之)監督とかなりお話して作っていきました。

――映画はすでに上映中です。地元和歌山での評判などは聞かれましたか?

岡本:近いところで言うと、母が2回観たそうです。私の仕事に関しては何も言ってこない母なのですが、「すごく泣いた。いい映画だね。出られてよかったね」と電話が来たんです。初めてのことで本当に嬉しかったです。

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