「お前は使えない」と睨まれたら…合わない上司と“正しい関係”を築くコツ
極めて限定的な世界に閉じ込められた結果
他部署にどんな人がいるのかわからず、自分の半径5メートル以内にいる数人としかやり取りをしない。仕事を教えてくれるのは、直属の上司一人しかいない。そういった職場も珍しくありません。
こうして、これまでは「世の中にはいろんな人がいるな」「こういう人は好きだけど、こういう人は苦手だな」と世間を俯瞰で見られていたのに、「上司と部下」なる極めて限定的な世界に閉じ込められてしまう。本当は世界はもっと広いのに、あなたにはもっと可能性が眠っているかもしれないのに、視界はどんどん狭くなり、出口のない密室のような状態に陥ります。
もちろん、優れた上司もたくさんいますし、良好な関係を築ければ、生産性やモチベーションも上がり、キャリアや自己実現にも繋がっていきます。
しかし、どうしても合わない上司の下についてしまったら……会社の人間関係は選べないので、そうした事態が起こり得る可能性は十分にあります。むしろ、それなりに社会人をしていれば、必ず一度は遭遇すると言っても過言ではありません。
選べない上司についてしまった最悪の場合
この時、最悪なのは、その合わない人間関係に耐えて頑張ったところで、何のキャリアにも繋がらないリスクがある点です。
前述したように、職人の世界ならば、辛い修業であっても、まず自分が上司である師匠を選べる上に、頑張って師匠に認められれば、スキルやキャリアが身についたり、自身のブランドが高まるリターンが見込めます。
しかし、会社の上司は選べない上、耐え忍んで頑張ったところで、何のリターンも保証されていません。それどころか、部下を何人も潰した理不尽な上司だけが、手柄を独り占めしてのうのうと出世することさえあります。また、今は職場を肩で風を切って歩いているような上司も、不祥事やパワハラで左遷されたら終わりです。あなたの我慢は何も報われません。