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「私、仕事できるんで」入社3年でヒットメーカーになった“有頂天”女子のその後

学び

 麻美さんが語る「先輩をどやす」とはどういうことでしょうか。

「自分で言うのもなんですけど、私は仕事ができるので、仕事ができない人がすぐに目につくんです。年上だろうがなんだろうが、ミスの多い人、効率の悪い人・精度の低い人を見つけたら、徹底的に追求してましたね」

 自分で「私は仕事ができるので」と、言い切ってしまうとは。先輩からしたらだいぶ扱いにくい後輩かもしれませんね。

「CCにM部長を入れたうえで、全員メールで同僚の間違えを指摘したり『前も同じことしてましたよね? どういうつもりですか?』と人前で責めたり、『なんで私はこんなに仕事をしてるのに、あなたはロクに仕事もしてないうえにちゃんとできないの?』っていうイライラがたまっていたんだと思います」

「もう辞めます」のやりとりが快感に

辞める

 結果、どうなったんでしょうか。

「人事から注意を受けましたね。『メンバーから苦情が出ている。チームワークを大切にしてくれ』と。でも、それでさらにイラついたんです。『私はこんなに仕事して、誰よりも結果を出しているのになぜ褒められるどころか責められるのか』と」

 そこで麻美さんは決定的な一言を人事に切り出します。

「3回目に注意を受けたときに、イライラも限界にきていて『辞めてもいいんですよ。というかもう辞めたいです』と言いました。そもそも会社は若手不足なうえに使える人材も少ない。私はヒット企画をいくつか出して、将来も切望されて、M部長もいたので強気になっていたんです」

 まわりの反応はどうだったんでしょうか。

「人事の顔色が変わりましたね。『頼むから考え直してほしい。でも注意しないと人事の立場もないし、わかってほしい』と。すごくいい気持ちでした。」

あなたと同じチームで仕事をしたくない

 麻美さんはこの一言で気持ちが大きくなります。

「そこからは伝家の宝刀じゃないですけど、なにか嫌な事があったり社内でぶつかるたびに、『辞める』ワードを使っていました。もはや人事だけじゃなくて、同僚の前でも平気で言うようになっていましたね」

 そんな横柄な態度が続き、麻美さんは再び人事に呼ばれたそうです。

「『あなたと同じチームで仕事をしたくないという苦情が数名のメンバーからきています』とはっきり言われました。それを聞いて、『どうして守ってくれないの!?』と思い、いつものように『じゃあ辞めます』と言ったんです。そしたらあっさり『わかりました。退職通知は2か月前にはお願いします』と」

 なんとも急な展開です。さらに最悪なことにM部長は他部署に異動になっていたそうです。

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