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コロナで未曾有の危機も…タイの日本風女性アイドルが「今アツい」理由

暮らし

タイでライブを行うアイドルグループも

「タイのファンの熱さやはっちゃけぶりは凄いですよ!」と語るのは西田健児さんI-GETに所属する日本のアイドルグループのREADY TO KISS(通称レディキス)のマネージメント手掛けています。アイドルでありながらロックを基調とする曲を歌っているのが特徴。

タイアイドル

タイでライブを行う日本のアイドルグループの READY TO KISS

 このグループ、タイと浅からぬ縁があって、日本文化イベントやワンマンライブなどで通算8回も訪タイしています。そして、2018年には『タイに行きタイ』という曲まで出しています。今年4月には約3年ぶりになるタイでのライブを行いました。

タイのファンはレディキスの曲をちゃんと勉強していて、コール(掛け声)も完璧でした。コロナ第6波の時で日本のライブ会場ではコール禁止になっていたので、久しぶりの大きなコールに、メンバー全員感動していました」

 マイペンライ(細かい事は気にしない)文化のタイらしく、日本のライブ会場では禁止されているリフト(ファンがファンを持ち上げる)やモッシュ(おしくらまんじゅう)もOK(※会場やイベントによってNGな場合も)です。

チェキ1枚が賃金1日分でもファンはOK!

タイアイドル

プロデューサーのネットさん

 タイのファンたちはエネルギー全開で楽しんでいます。そのため使う金額も半端ではありません。例えばライブ後に行われるファンミーティングでのチェキ撮りは1回300バーツ(約1140円)。バンコクの法律上の1日の最低賃金とほぼ変わらない金額です。

 それでも、時間の許す限り、何度もチェキ撮りを繰り返す人がたくさんいます。そのため、こういったライブにやって来るコアなファンはIT企業や金融会社に勤務していたり、医者が多いのです。実際、レディキスを始め、多くの日本人アイドルグループをタイへ招へいしている事務所サイアムドルの代表のスット・ブンサワンさん(通称ネット)も現役の銀行マンです

 サイアムドルの設立は2016年。社名はタイの昔の国名である“サイアム(シャム)”とアイドルを組み合わせた造語です。日本の地下アイドルの招へいからスタート、夢であった自らのアイドルグループ立ち上げを2018年に叶えました。現在、3組のグループとソロアイドルを抱え、ライブイベントも頻繁に行っているインディーズ系では最大のアイドル事務所です。

 創設者であるネットさんは根っからのアイドル好き。特に日本のアイドルが愛しています。ハロプロ(ハロー!プロジェクト)にハマり、輸入版のCDやDVDを買い漁っていました。2010年頃から日本のポップカルチャーへの興味がタイの人々の間で高まり、日本から来たアイドルのライブやコスプレショーなどを行うイベントがバンコク市内で行われるようになりました。しかし、それは年に1回のみ。

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