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借金地獄から年収数億円に。人気ビジネス書作家が“どん底”で得た「本当の幸せ」

ビジネス

『お金の味』から始まったビジネス作家人生

金森重樹

プライベートでの金森氏

水野:これまで50冊を超える本を出されていますが、自分自身で代表作を選ぶとしたらどれですか?

金森:やっぱり、自分自身のターニングポイントになった『お金の味』ですかね。投資等に手を出し、膨れ上がった借金を返済していく、というのは想像を絶するくらいの地獄の毎日で……。言葉で言えないくらいツラかったです。

水野:『お金の味』の中ですごく印象的なのが、「毒を持って毒を制す」ですよね。これは、啓示にも似たひらめきだと思うのですが、当時の状況を少し教えていただけますか。

金森:取り立て屋が来るので家にも帰れず。仕方なく、文京区の倉庫に住んでいた時のことです。本当に来る日も来る日も借金返済のことしか考えられない毎日でした。そんな時です。ドーンと、神様の啓示が降りてきたんですよね。

 すなわち、”借金の利子が増えるスピードよりも資産を膨張させるスピードのほうを速くすればいいんだ、そのためには借金を雪だるま式に膨張させればいいんだ”と。この考えが降りてきたとき、別次元で解決策の道筋が見えたんですよ。あの体験は今でも強烈に覚えています。

どん底で気づいた「本当の幸せ」

水野:同じ次元では見えなかった解決策が、常識を外れたところに存在する、ということですよね。人生が変わった瞬間ですね。

金森:そうですね。そういう意味では人生観も大きく変わりました。本当の幸せというのはお金ではなく、生きていくこと、そのものだと気づいたのです。健康でいることや、自然と共に生きていくことが何より尊いのだと痛感しました。

 当時、どん底で本当に苦しかったですが、人生の初期の段階で大きな苦難にぶち当たったのは、ある意味よい勉強にもなりましたし、よかったと思っています。当時はそんなふうに思えなかったですけど(笑) 。

水野:そう言えるのも今成功を手にしているからですよね。その成功の傍らにはいつも著書があったように感じるのですが、ビジネス書作家としての金森さんのポリシーを教えてください。

金森:僕の作家としてのポリシーは、“その時々で興味を持ったことを0からつくり上げる”ということですね。その代わり、このテーマを書きたいと思ったら徹底的に調べ上げて、その道の専門家と同レベルの知識量を持って本を書くようにしています。なので、他の方のように“この本が売れたから同じジャンルで2冊、3冊というのはほとんどやらないんです。

 ただ、ダイエット本は別です。『ガチ即“脂”ダイエット』をシリーズとして次々に出しているのは、伝えたい情報が多いため、1冊ごとに内容を細かく区切っているからです。1冊目より2冊目、2冊目より3冊目と巻が進むにつれて、僕自身もどんどんダイエットに関する理解が深まっていて、内容もより専門性が増しています。

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